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世界経営者会議(4) 1日目: Evernote フィル・リービンCEO

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世界経営者会議レポートの続きです。

Evernote CEOのフィル・リービンさんが登壇しました。
 

【講演より】

現代では情報不足は解消し、むしろ情報過剰になっている。そこでEvernoteでは、「書く」「集める」「見つける」「発表する」の4つのことが出来るようにした。

■書く (write):現代ではプリントアウトはしない。フォントやマージン設定などの必要性は少なくなっている。この結果、ワープロは過剰機能になっている。今必要なのは、書く内容のクオリティそのものだ。これをサポートする。

■集める (collect):必要な全ての情報を簡単に収集できることが必要だ。

■見つける (find):検索(search)ではない。検索能力は不要だ。わかっていなかったけど知りたかったものが、自然に出てくることが必要だ。

■発表する(present):現代の生産性でプレゼンは最悪だ。きちんと発表できていない。

よりよい意思決定のためには、この4つが重要だ。Evernoteにはこれらの機能が全て入っている。製品の背後にあるテクノロジーが、常に何かを探してくれるイメージだ。

 

どんなわがままも聞いてもらえる「子ども」。

周りが働いてくれる「CEO」。

自分の能力が飛躍的に高まる「スーパーマン」。

あなたはどれになりたいだろうか?

私の場合は「スーパーマン」だ。能力を高めて色々なことを実現したい。Evernoteはそれを可能とするのだ。

そこで私が提唱しているのは、Augmented Intelligence (知能増幅)。テクノロジーを活用して、人間の知能を増幅するのだ。

そもそもEvernoteは、私が欲しいものを作った。



だからEvernoteは、Apple Watchなどの全てのウエラブルデバイスにも対応すべく準備してきた。デバイスがシームレスに繋がるようになる。たとえばiPhoneでメモを見ている時に電話がかかってきて、iPhoneの電話機能で話し始めたら、自然とApple Watchにメモが表示される、といったイメージだ。人間にはとてもスムーズな動作であり、自然に対話に入ることが出来る。これをテクノロジーでサポートする。実は背後にあるテクノロジーは高度なものだ。

 

【質疑応答より】

質問:人工知能についてはどう思うか?
→我々は、人工知能ではなく、人間と組み合わせることで、人がより賢くなることを目指している。これがAugmented Intelligence (知能増幅)だ。

質問:10年後にはどんな技術が生まれてくると思うか?
→今後はいくつかの技術の組合せになっていく。ローコスト・ローパワーな組合せが無限の計算能力を生み出せるようになる。技術面の限界はバッテリーくらいのものだ。実は本当の限界は、むしろ人間の想像力にある。現時点ですばらしい技術があるのに、想像力が足りないために使えていないのが現状だ。

→95%の人は、新しいものに接すると、まず否定に走りがちだ。たとえば2万年前に文字が生まれた時は、「文字なんて使っていたら馬鹿になる。ちゃんと覚えて口伝で伝えるべきだ」と言った人がいた筈だ。しかし文字があったから文明が進化した。火も「火事になる」と言って使わなかったら、文明は生まれなかった。ドローンなどの新技術も同じことだ。どのような可能性があるかを考えるべきであり、その上で、いかにリスクを下げるかを考えるべきなのだ。

 
【所感】

フィル・リービンさんのお話を聞くのは初めてでしたが、まさに「ビジョナリー」であり、すばらしい内容でした。

私はEvernoteは使っていなかったのですが、この講演の夜から使うようになりました。このブログもEvernoteを使いながら書いています。とっても便利です。

 

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