早稲田大学で講演&ワークショップを行いました
お知らせしましたように、昨日9月30日はダブルヘッダーで講演でした。
午前中は神戸にてある企業様の全体会議で幹部350名の皆様に講演し、午後は新幹線で東京に移動。
夕方、八重洲ブックセンターに立ち寄ったところ、ビジネス書のフロアで、私の本をなんと6冊並べていただいていました。
お店の方に、「あの、永井と申しますが....、私の本を並べていただいて有り難うございます。写真を撮らせていただいてもよろしいでしょうか?」と伺ったところ、「あ、あの『100円のコーラ』の永井さんですか。どうぞどうぞ」ということだったので、早速撮らせていただき、Facebookでもシェアさせていただきました。
このようにコーナーを作っていただき、有り難い限りです。
夜から早稲田大学の戸山キャンパスで、勝手にマーケティング大学 × 早稲田大学マーケティング研究会 コラボ企画で講演です。
朝カフェ次世代研究会でお世話になっている横山さんが、早稲田大学マーケティング研究会と話して企画して下さったものです。
70名もの若い方が集まって下さいました。凄い熱気です。
講演終了後、集合写真を撮ってみました。
社会人になり、年月を経て成功体験を積み重ねた後、その成功体験を否定する新しいことを学ぼうとしても、頭では理解してもなかなか実行できないというジレンマがあります。
企業を変革する際に、多くの人達が悩んでいるのは、まさにこの「成功体験」。
しかし学生の方々はそもそも否定すべき成功体験がないので、新しく学んだことをスムーズに吸収し、すぐに実行できる柔軟さがあります。
ある方が比喩で、「若い人は生卵。40代・50代は固ゆで卵。固ゆで卵は生卵には戻れない」と言っていましたが、まさにそのとおりなのですよね。
一方で日本企業の問題は、なかなかマーケティングを理解できていないことです。
私はマーケティングでまず最初に考えるべきは、どの顧客に、どのような高い価値を提供するか、だと思います。
しかし「マーケティング」と言うと、脊髄反射で「マーケティングミックス=4P」が出てくることも多いのです。実際には、「顧客の価値」について充分に考えずに「商品戦略」「チャネル戦略」「プロモーション戦略」「価格戦略」を考えても、成果は上がりません。
これは企業でマーケティングを実践し成果を上げている方であれば、肌感覚でわかっていることだと思います。
ですので、企業の現場で学んだマーケティングの現実を、大学でマーケティングを学んでいる若い方々にお話ししたり、大学への進路を考えている高校生にお話ししたりするのは、今後の日本をよりよくする上で、とても重要だと考えています。
また学生の方々は、仕事で商品に関わった経験はありません。しかし顧客の立場で商品に関わった経験は豊富です。
そこで私は、学生向けの講演は、企業向けの講演とは異なる構成にしています。
今回は、学生ならば誰でも知っている事例から始めて、顧客価値について考え、最後にワークショップでバリュープロポジション(=顧客が買う理由)をチームで考えて発表する構成にしました。
最後のワークショップはとても活気があり、議論が白熱しました。
ワークショップの後、皆さんに聞いてみました。
「とっても大変だったと思う人」...8−9割の方が手を上げました。
「では、とても楽しかったと思う人」...同じく8−9割の方が手を上げました。
「大変だけど、とても楽しい」というのは、大切なことです。皆さん、マーケッターとして優れた素質をお持ちですね。
実際に企業では、そのようにして考えて企画した商品が世の中に出されて、結果が出ます。もし失敗すると色々と学べますし、苦労して成功するとマーケティングが本当に楽しくなります。
発表は2チームでした。企業のビジネスパーソンで行うワークショップに決してひけを取りませんでした。
日本の将来は有望ですね。
講演を一日に二回行うことはなかなかありませんが、とても充実した一日でした。
企画して下さった横山さんには、感謝です。