知的生産性のアウトプットは、時間でなく、品質と価値で決まる
今朝はある雑誌で、「朝シフト仕事術」について取材をいただきました。
取材の冒頭で、そもそも朝に限らず、仕事力を高めるためにはどうすればよいか、というご質問をいただきました。
とてもよいご質問をいただきました。
実はこのことについては、日本経営協会様の経営情報誌「オムニ・マネジメント」2012.6月号に寄稿した「仕事力を高めるために見直したい5つのポイント」という論文で紹介させていただきました。詳しくはこちら
当論文では、仕事力を高めるためには、下記の5つのポイントを見直すことが必要である、と提案させていただきました。
1.仕事をする時間を見直す:時間は一律ではない。だから知的作業は、知的生産性が一番高い朝時間に集中する。逆に事務作業は知的生産性が落ちる夕方に行う
2.優先順位を見直す:緊急な仕事よりも、重要な仕事を行うように意識する。特に「緊急ではないが重要な仕事」(人材育成など)の比率を高めることで、仕事の品質と生産性を上げる
3.思考スタイルを見直す:網羅思考から脱却し、論点思考・仮説思考により、短期間で高い成果を上げるようにする
4.コミュニケーションを見直す:情報を正確に伝えることは大事だが、大量に伝えても相手は行動してくれない。シンプルにわかりやすく伝える
5.仕事中心の日常を見直す:疲れていてはいい仕事はできないし、的確な判断もできない。だから休むことも大事な仕事
この背景にあるのは、現代の仕事のほとんどが「知的作業」になっているという考え方です。
知的作業の仕事のアウトプットは、時間ではなく、品質と価値で決まります。だから知的作業の生産性を上げるために、これらの5つを見直すことが必要なのです。
そして、頭が活発に動いている朝時間に仕事をすることは、疲労している夕方や夜に仕事をする場合と比べて、知的生産性を6倍に高めてくれます。
逆に言えば、朝時間に仕事をすれば、すぐに生産性が高まる訳ではありません。
朝時間に仕事をする際に、この5点を意識することで、仕事の生産性は飛躍的に高まるのです。