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「悲観主義は感情に属し、楽観主義は意志に属する」

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この言葉は、震災後、私のブログで、何回か書かせていただいた言葉です。

実は、私のブログのリツィートで、この言葉を引用して下さる方々がとても多いのです。

そこで今回、この言葉について少し掘り下げて書きたいと思います。

 

この2週間に繰り返しニュースで伝えられる惨状、各地で繰り返し起こる余震、日々状況が変わっていく原発事故、そして飲料水や野菜から微量の放射能が検出されたというニュース。

このような状況で、なかなか明るい気持ちにはなれないのも、無理はありません。

人間は「感情」を持っています。

どうしても感情に押し流されて、悲観的になり、何も手がつかない状況になってしまいがちです。

かく言う心配性な私も、地震から数日間は、起きてから寝るまでニュースばかり見ていて、ちょっと鬱っぽくなりました。

いったんこのパターンにハマってしまうと、

「M7クラスの直下型地震が来るのではないか?」、
「富士山が噴火したらどうしよう?」、
「原発が爆発して放射能が全国にまき散らされたらどうする?」、
「人々がパニックになり暴徒と化し、巻き込まれたら?」、

等々、際限なく考え始めてしまいます。

多くの場合、取り越し苦労なのですが。

そして外に出るのも辛くなります。

 

一方で人類は、過去幾多の災害を克服し、明るい未来を描き、その未来に向って力を発揮し、進化してきました。

特に、地震・台風・火事(オヤジ?)と言われるほど災害が多かった日本は、世界の中でも、特に多くの災害を乗り越えてきました。

この明るい未来を楽観的に描く力が、「意志の力」です。

 

このような時に楽観的になるのは、なかなか大変。

だからこそ、あえて楽観的にいきたいものです。

これまで日本人は、災害を何回も乗り越えるたびに、災害前とは違う新しい社会を創り上げてきました。

今回も、できない理由はありません。

意志の力で、楽観的にいきたいものです。

 

最後に、どうしても悲観的に考えてしまう人に、お願いです。

楽観的になっている人を責めないで欲しいのです。

人間にとって、「感情」、「意志」、ともに必要な力です。

もし感情がほとばしり悲観的になったとしても、自分を責める必要は、全くないと思います。(私自身も、震災直後はそうでした)

また、無理に楽観的に考える必要も、ないと思います。自分の心のバランスを無理なく保つことが、今、一番必要なことです。

しかし、楽観的になっている人を責めないで欲しいのです。

このような状況で楽観的にしているのは、実は、本人も結構大変です。

少しだけ、楽観的な人達の内面も察していただけると、ありがたいです。

Twitterのタイムラインを見ていて、そう思いました。

 

 

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