「忙しい」という口癖は、止めよう
私の勤務先である日本IBMを退職され独立し、コンサルタントとして企業変革のための講演を様々なところでなさっている方がいます。
随分前に、その人の講演の様子をネットで見る機会がありました。
飄々とした感じでお話しされるその方が、「忙しさ」についてお話しした内容が、今でも心に残っています。
「『色々と仕事をなさっていて、お忙しいですね』とよく言われるんですよ。でも、そんな風に思ったことは、ないですね。私の時間が空いていれば予定を入れるし、空いていなければ予定は入らない。それだけのことですから」
確かにそうなのですよね。
私も以前は、「忙しい」というのが口癖でした。
でも、誰にでも平等に与えられている、1日24時間という与えられた時間の中で、やるだけなのですよね。
私も、3時間以内とか翌朝までといった、極めて限られた短い時間の間で、色々な利害調整をした上で、あるレベル以上の品質のアウトプットを出すような仕事を、よく行っています。
時間的に遅れることが許されない状況の中で、期待されている品質のアウトプットを出すためには、最初に手順と方法を考えることが必要です。
しかし、一旦その手順とそのための時間の割り振りを決めたら、あとはその手順を関係者とシェアして、粛々と進めるだけなのですよね。
場合によっては、深夜や休日の作業になったりすることもあります。
でも、それが必要ならば、優先順位を上げて、それをやる。
そして大切なことは、そういうことが続くような場合こそ、自分の体調管理の優先順位も上げることかもしれません。
休んでリラックスすることも仕事の一つと考える。
なかなか難しいのですが。
「忙しい」の「忙」という字は、「心」を「亡くす」と書きます。
やらなければいけない仕事が重なってしまい、それ以外の時間が取れないようば場合、つい「忙しい」と言いたくなる時はどうしてもあります。
「心は亡くさない」ように、常に心の余裕は持ち続けたいものですね。
ともあれ、まずは「忙しい」という口癖は止めたいですね。