少子高齢化を日本の経済低迷の原因にするのは、もう止めよう。そして成長戦略だけを追い求めるのも、もう止めよう
昨年から日本の人口が減少しています。
そして、最近の経済が低迷の理由を少子高齢化に求める意見もあります。
一方で、現在成長が著しい韓国。
実は、こちらに書きましたように、高齢化社会化の目安となる倍化年数は日本の24年に対して韓国は20年。
倍化年数とは、総人口に対する65歳以上の高齢化率が7%から14%に上昇するのに要した時間です。
つまり、韓国は日本以上のスピードで少子高齢化が進んでおり、しかも人口は日本よりもずっと少ないのです。
このような状況で、グローバル化に見事に対応し、競争力も上がっています。
たとえば、サムソンのケータイは、ノキアよりも高いのに売れているとのこと。
このように考えると、少子高齢化を経済低迷の理由にしている日本は大多数の考え方は間違いで、原因は別のところにあることが分るのではないでしょうか?
以下は、先日ある方とお話ししていた際に言われた言葉です。
「日本は成長戦略が必要とよく言われますが、それは間違っていると思います。GDPは、人口 × 一人当り生産性 ですが、人口は減少します。だからGDPを増やすという発想ではダメなんです。必要なことは、個人、会社、学校、政府等の全ての競争力を上げることでしょう」
10年前の通貨危機でIMFの支援が必要なほど経済的に低迷していた韓国は、その後、競争力を強化し、日本以上のスピードで進む少子高齢化を乗り越え、グローバル経済で飛躍しています。
全ての原因を少子高齢化に求めること、そして、50年前の高度経済成長時代と同じ発想で成長戦略を追い求めることは、そろそろ止めにして、個人・会社・学校・政府、全ての競争力向上を目指すことが必要だと思います。
そして、会社・学校・政府を構成するのは、全て私達一人一人の個人です。
このように考えると、私達自身が、競争力を向上させることが必要なのでしょう。
それは決してただ頑張って長時間の仕事をするのではありません。
いかに自分自身が心から本当にやりたいことを、自分自身で心から楽しみながら(ただし楽をしながらではなく)、追い求めることが必要なのではないかと思います。