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社会システムで省エネを進めるドイツ

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フォルクスワーゲンが、次世代プラグインハイブリッド試験車 「ゴルフ TwinDrive」を発表しました。詳細はこちら

従来のハイブリッド・カーとの大きな違いは、電動モーターがメイン・内燃機関が補助で、家庭用コンセントから充電できる、という点です。

8kW/hの電力と2.5Lの燃料で、100kmを走行できるとか。

さらに、現在ドイツの電気エネルギーの13%が風力で、ドイツ政府は2020年までにそのシェアを30%まで拡大する目標だそうです。

従って、この車の環境負荷は極めて低くなります。

また、イギリスの日刊紙「The Sun」によると、メルセデスベンツは7年以内に石油で動く自動車を全廃する計画を立てているそうです。現在のエンジンを順次、ハイブリッド、電気自動車、そして水素を燃料とするエンジンに変えていくとのこと。

また、NBonlineのこの記事によると、自動車に搭載されている内燃機関のエネルギー変換効率は極めて悪く、15%程度だそうです。一方で、火力発電所のエネルギー変換効率は50%。

伝送ロスや電動モーターのエネルギー変換効率を考慮しなければ、電気を活用した方が3倍もエネルギーを効率的に使えます。

ドイツの取り組みを見ていると、いかに社会システムと組み合わせて全体の環境負荷を低く留めるかを、国を挙げて一生懸命考えながら推進していることがよく分かります。

 

尚、NBonlineの同記事では、発電所は真夏の一番暑い日の14:30のために発電設備を用意しているので、リチウム電池で充電することで電力の昼夜変動をなくせば、発電所の新規開発は不要になる、とも提言しています。

日本は各要素技術はピカイチだと思います。

わが国は、これらの技術を活用して、どのように国全体で環境負荷が低い社会システムを構築するかが、今後数年間の大きな課題になってくると思います。

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