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比較的確実に予想できる20年後の日本の姿

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未来予測は本来困難ですが、非常に高い確度で将来を予測できる数少ない要因があります。

こちらのエントリーでも書きましたように、それは人口ピラミッドです。

ITproの記事『「人口ピラミッド」から明日を知る』で、平成17年10月時点の日本の人口ピラミッドが掲載されています。

このように大きく拡大された人口ピラミッドを見てみると、改めて色々な気付きが得られます。

■現在60歳に達した団塊世代が、全世代の中で一番大きい点。60歳という年齢層にも関わらず、現在乳児の世代と比べて2倍以上の大きさがあることに改めて驚かされます。20年経過して80代になっても、多数派を維持しているのではないでしょうか?

■70-90代は女性が圧倒的に多い点。女性の平均年齢が高いことを考えると、確かにこのようになりますね。従って、10-20年後の団塊世代は、女性がかなり高い比率になることが予想されます。いわゆる「団塊マーケティング」は将来的に女性を対象にすることを今から考える必要がありそうです。

■一方で、団塊の世代と比較し、現在30代前半の年代層でなだらかな山を形成している団塊ジュニア層が、今後の社会の主役になるのでしょう。

■0-20才層が極めて少ない点、認識を新たにしました。現在、労働市場では、新入社員の賃金が上昇しているそうです。これは景気が改善し、労働市場で新卒需要が拡大しているにも関わらず供給が追いつかないためのようです。若年層の数は年齢が低いほど少なくなっているので、今後20年以上慢性的に新卒供給不足が継続し、「就職氷河期」という言葉が過去のものになる可能性がありますね。

10年後、20年後に人口ピラミッドがどのように変わるのかを把握し、それに伴って社会がどのように変わるのか仮説を立て、早い時期に検証することで、新しい市場を形成できるのではないでしょうか?

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