オルタナティブ・ブログ > 永井経営塾 >

ビジネスの現場で実践できるマーケティングと経営戦略をお伝えしていきます。

従業員満足が、顧客満足に繋がる

»

ある美容室を経営している企業のビデオを見ました。

この会社は創業10年で社員80名。年間100%成長を続けていますので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。

急成長をしていますが、売上中心主義ではありません。むしろ、数字はあまり気にしていません。「中身がよければ売上は自然とついてくる」という考え方です。

社長によると、昔は売上中心主義で続けたところ全然ダメだったそうですが、人を育てることを中心に考えるようにしたところ、売上げが大きく成長するようになったそうです。

学ぶところが非常に多かったので、特に気になったポイントをご紹介します。

  • お客様は技術だけを求めているのではない。それ以上のモノ、ふれあいを求めている。そのために必要なのは人の魅力作り。魅力的な人は、やはり売上げも上がっている。

私は美容業界にはあまり詳しくはありませんが、本来はこの業界では技術が非常に重要なのではないかと思います。ただ、単に技術を持っているよりも、お客様との密接な関係(Customer Intimacy)の方がさらに重要で、そのためにはそこで働く人が魅力的な人でなければならない、ということです。

これはIT業界にも全く同様に当てはまるのではないでしょうか?

  • 月一回の朝のミーティングで、感動的な本の一節を皆で音読。

これはビデオを見ていて、非常に印象が強かった部分です。いかにもイマ風の20代の若者が集まって、最初は半分テレながらコピーで配られた本の一節を一人ずつ読んでいますが、そのうち涙を拭いながら読み進むようになります。

実際、泣ける人と売上げの上がる人は一致するとのこと。これは、相手に共感できる力=共感力があるか、ということなのではないでしょうか?

いかに魅力的で「共感力」を持つ人達を育てようとしているかが、この場面で伝わってきました。

  • 働く人のことを考える。そうしないと、お客様はファンにならない。

Customer Satisfactionのためには、Employee Satisfactionを考えなければならない、ということです。

確かに、働く人が本当に楽しそうにしていないと、お客様も楽しくないですし、ファンになり得ません。

チャーチルが、

誠実でなければ人を動かすことはできない。
人を感動させるには、自分が心の底から感動しなければならない。
自分が涙を流さなければ、人の涙を誘うことはできない。
自分が信じなければ、人を信じさせることはできない。

と言った通りですね。

  • 若い人たちにとっては、毎日が自分との闘い。それを支えるのは先輩である。

この会社では、若い人達と先輩がそれこそ家族のように非常に仲良く仕事をしています。ある若い人は、「人生の悩みを先輩に相談したら5分で解決した」と感動しながら話しています。昔は上司や先輩に人生の悩みを相談するケースも多かったと思いますが、最近の企業ではなかなかこのようなことはないのではないでしょうか?

考えてみたら、「人を育てるのが企業の役目」というのは、かつての日本の企業のよさでもあったと思います。

もちろん、このようなよさを持ち続けている企業も多いと思いますが、現代こそ、改めて考え直したいですね。

Comment(4)