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孫さんの周到なマーケティング戦略

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既に何人かのAlternativeBlogerの方々が書かれていますが、ソフトバンクモバイルの昨日の発表は、「価格戦略」がマーケティング上非常に重要な要素であることを改めて認識させてくれました。

もちろん単純な価格戦略ではなく、サービス内容と機種のラインアップ(Product-商品)、販売店戦略(Place-チャネル)、販売促進戦略(Promotion-プロモーション)等のマーケティングミックスと一体化されてこそ、相乗効果が出ることは言うまでもありません。

実際、MNPが始まる24日ではなく26日にサービスをスタートする理由として、孫さんは、

----(以下、ITmedia記事から引用)---

「本件は、販売店にも営業にも言っておらず、ごく一部の役員と関係者しか知らなかった。今、同じ時間に“決起大会”という形で並行して販売店への説明をしている。従業員の教育や、ポップやチラシなど店舗の準備を進めるにも、2日くらいは必要だろう。テレビ局へコマーシャルフィルムを納めたのも今。明日、明後日は準備期間だと思ってほしい」

----(以上、ITmedia記事から引用)---

と言っています。

2日間という極めて短い時間で、販売店へのスキルトランスファー、販促展開、宣伝等が行えるように準備を進めてきた周到さは素晴らしいですね。さらに、それだけの準備を進めながら緘口令が徹底できたことも、孫さんならでは、ということでしょうか?

昨日から明日にかけて、ソフトバンクモバイルの人達は準備に追われていらっしゃることと思います。

この孫さんのリーダーシップとスピードこそが、現在のソフトバンクの強さの源泉なのでしょうね。

さらに、MNP前日という絶好のタイミングを狙って発表したのも特筆すべきと思います。現代では、マーケティングミックスの4Pに、時間(Point of time)を加えてもいいかもしれません。

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