人口減少と成長は両立するか?
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成長するためには、人を増やさなければならないのでしょうか?
これに対する一つの答えとして、大塚商会・大塚裕司社長の談話が、本日(8/4)の日本経済新聞「回転いす」に掲載されています。
---(以下、引用)----
- 「人を採るよりムダを取る」。採用を拡大する企業とは一線を画す
- 同社のムダとは「一人でできる営業を三―四人がかりでやっていること」。複写機やサーバー、通信機器を一括で売る事業モデルが強みだが、「一人で製品説明をこなす体制に切り換える」という
- ここ五年間、社員数は横ばいのまま、一人当たり売上高を二五%増やした。「人が増えれば企業は成長できる、という根拠はどこにもない」と言い切る
- 「多く採ろうとすれば、必ず人材の質が落ちる」が持説で、当面は現在の社員数を維持して生産性向上に力を注ぐ
---(以上、引用)----
『「成長するために人を増やそう」という前に、やることがまだまだ沢山ある筈である』という意見には共感します。
この記事を見て、少子高齢化が進む日本がどうすべきか、という議論を思い出しました。
「日本が人口減少社会になったことで成長路線はあきらめるべき」という意見に対して、こちらに書きましたように、自民党の安倍さんは「断固として成長路線を取るべき」という立場です。
その際のキーワードが「イノベーション」と「オープン」でした。今後、政府が発信するメッセージに、このキーワードが増えてくると思われます。
私は特定政党を応援する意図は全くありませんが、「イノベーション」と「オープン」は、まさに今日本が求められていることだと思います。
大塚社長の談話に戻ると、従来は必要だったことが時間の経過とともにムダになってくることもありますので、常にムダがないかどうかを見直しムダを省くことで、生産性向上を図ることは必要なことだと思います。
ただ、ムダを究極まで取りきった場合はどうするのか、という議論もありますね。この辺りは試行錯誤が必要かもしれません。
関連リンク:安倍長官のオープン&イノベーション戦略
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