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【ナイショ企画】Azure船上パーティーにこめる想い

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TechEd 2010 Japan 2日目の8月26日夜、会場裏手の横浜ぷかり桟橋を出港する船内で、
とあるシークレットパーティーが執り行われる予定である。ブログで書いている時点で
「シークレットじゃないだろ!」というツッコミごもっともではあるが、あえて掲載。
(詳細は非公開)

Marinerouge02

関係各位へのご連絡が遅れていて申し訳ないのだが、しかるべき方々には数日中に
「お誘い」がかかると思うのでしばしお待ちいただきたい。下記の開催趣旨お読み
いただいた上で「オレのところに話が来ないのはおかしい!」という方がいらしたら
お手数ではあるが私宛ご連絡いただきたい。

この船上パーティー、単なる飲み食い&交流の場ではない。
Windows Azureのユーザー会、コミュニティ(名称検討中)の発足会なのである。
マイクロソフトは場(船)を提供するが、あくまで自発的・自立的な催しにしたく。
取り仕切りはこの新設コミュニティのコアメンバー=MSDNフォーラムのモデレーター+α
で行うことになる予定。

よって、この会にこちらからお声掛けするのは下記のような方々。

- すでにAzureについて積極的な情報発信を行っている
(講演、書籍、雑誌、Web媒体、ブログ、twitterなど)
- Azureのコミュニティ活動に今後積極的に参加していく意志がある
(勉強会的なノリだけでなく、実案件で利用したフィードバックなどももちろん大歓迎)
- 日本におけるAzureの発展に寄与してくれそうな雰囲気を醸し出している
(技術面、人脈、人望などでAzureの健全な発展の頼りになりそうな方々)

いってみれば、以前ご案内していたAzure MVP候補生の集団である。
船の中では、想い同じくするAzure同志のみなさまに、楽しく語り合っていただく予定。
ライトニングトークができるステージを用意しているので、話せるネタをなにか1つくらい
持ち合わせてご参会いただきたいと考えている。

いっこうに声がかからないが、それでも楽しそうなのでどうしても参加したい!という方は、
1. TechEd 2010 Japan (有償。残席僅か)にお申し込みいただいた上、
2. TechEd 内で開催される Azure のハンズオン(別途申し込み必要。締め切り)に参加
の手続きを迅速にお願いしたい。コチラの手順での確保分は先着順で締め切る予定。

必ずしも現時点でAzureを華麗に使いこなしている必要はないのだが、
抜き打ちで「AzureのSubscriptionIDを確認させてください」と聞かれたときに「何それ?」
という反応は困るので、参加される方は心の準備をお願いしたい。

最後に、この船上パーティーの(私の)企画意図をお伝えしておきたい。
青臭い話で恥ずかしくはあるが、ここは本音で。

正直なところ、私はAzureが本格的に普及するかどうかということ自体に興味はない。
もちろん、愛情とパッションを最大限注ぎ込んでいるので、ビジネスとしても成功して
くれれば嬉しいにこしたことはないのだが、私にとっての成功の指標は売り上げや、
利用インスタンス数の多寡ではないのである。(サラリーマンとしてはもちろん別だが…)

私がWindows Azureに惚れ込んでいるのは、アーキテクチャやその設計思想も
さることながら「未来を変える力」なのである。

「人月の神話」と言われて久しい日本のIT業界のあり方を、
メンテだけで精一杯で新規投資ができないユーザー企業のシステム部門を、
オーソドックスなPC利用スタイルにしばられたユーザーの利用シーンを、
ライセンス販売により強固なビジネス基盤を作り上げたマイクロソフトのスタイルを、
すべてを変えてゆく力を、Azureはポテンシャルとして持ち合わせていると思う。

私もよく講演で話す際にAzureの特長は「移行のしやすさ」にあるといっている。
それはいい。

しかし、あくまで最終的なゴールに達するための過渡的な手段としての移行であって、
既存のアプリをクラウド化し、普及を促すことそれ自体が目的ではない。

従来の働き方、ゼネコンSI>受託開発>孫請けの構造、グローバルなIT業界全体に
おいて低下する日本の競争力など、我々が抱える諸処の問題を根本から変えてゆくこと、
クラウドの利用を前提としたスケーラブルで疎結合なアーキテクチャを採用した次世代の
ソフトウェアを増やすことが目標であり、それを実現できるはずだと私は信じている。

長年にわたる技術の蓄積と莫大な投資が生み出したクラウドコンピューティングの
本質的変化に加え、メディアのかき立てと多くの人々の期待で膨らむクラウドのモメンタム、
GoogleやAmazon、Salesforceなどの同時期に現れたよきライバル、これだけでも
世の中変わるかもしれないが、一つ足りない要素があると私は思う。

それは、変化を待ち望むのではなく自らの手で起こそうとする熱意溢れる変革者の存在。
しかも、ひとり、個人で成し遂げられるほど簡単なことではない。仲間が必要だ。
その種を育て、日々の厳しい現実と直面して折れそうになる心を支え合うためにも
お互いをつなぎ、継続的に想いを増幅してゆく取り組みが不可欠なのである。

ユーザーグループやコミュニティは世の中に多々あるが、Azureのユーザー会には、
この変革を先導する役割を果たしてもらいたいと思っており、今回はその決起集会に
したいというのが私の勝手な思いである。

数年後に振り返ったとき、「あの船に乗っててよかった」「世の中変えたのはオレたちだ!」
と思える同志との出会いを演出できれば、Azure担当としてこんなにうれしいことはない。

金曜日夜の更新とはいえ、めいいっぱい青臭いことを語ってしまったので締めが難しいが
やはりこれしかないか。

「諸君!自らの道を拓くため、エンジニアのためのIT業界のあるべき姿を
 手に入れるために!あと一息!諸君らの力を私に貸していただきたい!
 そして私は、Windows Azureのもとに召されるであろう!」
(逆襲のシャアにおける演説より抜粋、編集)

人身御供になる覚悟はあるつもりでいる。

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