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HPのFlexible Data Centerコンセプトに学ぶ、コンテナデータセンタからモジュラーデータセンタへの変遷

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写真は、HPが顧客向けのモジュラーデータセンタの組み立てを行っているテキサス州、Houston市にあるPODbase Facililtyという場所。

一時期、大変話題になっていた、コンテナ型のデータセンタ、という話が最近になって、モジュラーデータセンタ、という言葉に置き換わっている。

HPのKen Baker氏によると、最近のデータセンタのデザイン技術は、集約化と共にコンテナ、というISO規格の箱に押し込める事に限定するのではなく、広義の意味でのコンポーネント、つまりモジュラー化の動きが主流になっている、と述べている。

HPのCritical Facilities Services部門のColin Coyle氏によると、「コンテナにデータセンタ機能を詰め込むことにかなり早い段階で限界を感じ始めていた。 」と述べている。

HPはこういった限界を認識すると共に、Flexible Data Center構想を固め、7月にそのコンセプトを発表している。

下記が同社のFlexible Data Centerを紹介しているWhite Paperである。

「HP Flexible Data Center—A new approach to industrialized IT」

http://h20195.www2.hp.com/V2/GetPDF.aspx/4AA2-1533ENW.pdf

これと並行して、HPは先に発表しているコンテナ型のデータセンタ、Performance Optimized Datacenter (POD)の製品化も進めており、現在、4世代目のデザインを完成させている、との事。

HPが今後提供する上記のモジュラーデータセンタのデザインに下記の様な新機能を提供する事を表明している。

(1) 空冷方式の採用

従来のPODは水冷方式を採用しており、代わりに空冷方式を取り入れると、コンテナの外に暖められた空気を排出するだけで済むので、コンテナを密に重ねることが可能になる上に、コンテナの外をHot Aisleとして扱うことが出来る。

(2) 鉄骨枠のモジュールの採用

従 来のISOコンテナでは、形が定型化しており、広い応用ができない、という問題があった。 鉄骨建築の技法を採用することにより、自由に形を変えることが出来ると共に、外側に違う素材を使用することができる。  例えば、政府向けの案件において、EMI(電磁波)を反射する素材や、防弾加工がされた壁を採用しているケース等が増えている。 

(3) 重量の問題

ISO 標準のコンテナは、40フィートモデルでその重量に6万ポンド(約30トン)、というISO規格上の限界がある。  最近の集約化の技術をもって、この限界を超える荷重のコンテナが登場しており、ISO規格外の強化された躯体(鉄骨)に入れる必要が出てきている。 規格以上の荷重になると、運搬するトラックの搭載制限、運搬時に通る橋の荷重限界、等の問題が発生する。 

日 本でもモジュラーデータセンタに関する消防法等の規制が緩やかになる、という報道があるが、北米では、必ずしもコンテナに限定されない、様々な形でのモ ジュラーデータセンタのコンセプト、製品化が進んでいるようである。 HPの推進するFlexible Data Centerのようなモデルになると、もう完全に既存のデータセンタを置き換えるモデルになるコンセプトになる。 既存の建築物の中にデータセンタを入れる発想と、コンテナデータセンタの発想との間の境界線が段々となくなっていく事も大いに考えさせられる。

http://feedproxy.google.com/~r/DataCenterKnowledge/~3/Y5d4Ja-S7GY/

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