アジャイルに行こう!

かんばん、と、スクラム。現時点での最新議論。

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ScrumとKanban、海外ではけっこう対立議論になる。

6/10、Scrum の創始者である、Ken Schwaber のかんばんとスクラムについての記事。

『Waterfall, Lean/Kanban, Scrum』http://kenschwaber.wordpress.com/2010/06/10/waterfall-leankanban-and-scrum-2/

中で、Kenは、「スクラムは難しい問題を人間の創造性を使って解くためのもの。かんばんを使っても、ウォーターフォールに隠れていた無駄(ゆとり)をなくしてしまい、かえって安定したデスマーチを引き起こす。」と。

同じく、6/10、Kanban ムーブメントの先頭である、David Anderson の最新記事。

『かんばんはスクラムとどう違うか(Thoughts on how Kanban differs from Scrum)』http://agilemanagement.net/index.php/Blog/thoughts_on_how_kanban_differs_from_scrum/

この中で、「かんばん、はプロセスではなく、プロセスを変化させるツールだ。ウォーターフォールであってもアジャイルであっても、まずはかんばん、で可視化することによってプロセス改善の出発点にできる。全員参加で現状を把握し、WIPを制限することで無理なく仕事をできる環境を作り出す。」と主張している。

ぼくは、日本のソフトウェア開発の状況を見たときに、どちらも重要なコンセプトになると思っている。製品開発のように、創造性を必要とし、不明確な問題領域を探索していくときには、やっぱりスクラムのようなやり方がいいだろう。逆に、保守に入ったソフトウェア開発、ウォーターフォール型でも、かんばん、はうまく機能する。まずは見える化し、問題を解きながら、改善しながら、進むチームを作れる。

ぼくがプロジェクトファシリテーションを提唱したきっかけは、日本のウォーターフォールの中でも、現場活性化のヒントだけは、アジャイルから取り入れることができるだろう、というもの。だから、現在のかんばんムーブメントは、逆にとてもプロジェクトファシリテーションに近くなっているのだ。

※6/13 追記: David Anderson がkanbandev メーリングリストで、

"I see Scrum in the Drucker(MBO) camp while Kanban is in the Deming(System of Profound Knowledge) camp"

と発言していて、なるほど!と思った。スクラムはイノベーションを作り出す、目標に対してコミットメントを持つチームを作る。きわめて「男っぽい」手法。対して、かんばん、は数値目標ノルマをマネジメントの悪だとし、システムとしての働く環境づくり、こそがマネジメントだとするデミング思想を受け継いでいるんですね。

Comment(1)

コメント

かんばんの成り立ちのイメージが強い人は、スクラムの現場との乖離を無視できないのでしょうね。かんばんの機能を抽象化すれば、スクラムの中にも存在する「次の課題」を中間在庫として次の(スクラムの過程の中での)ピリオドに伝達する情報をかんばんで伝えるということになるはず。いや、Astah*をちょっと触ってみようかと訪れたら、こんな記事があったので「頑張ってくだせー」という気持ちを込めてコメントしました。

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