オブジェクト倶楽部2008夏イベント(感謝)
昨日は、10回目を向かえる、オブジェクト倶楽部夏イベントでした。参加された方、どうもありがとうございました。
この写真は、会場の前の道案内をする自分です(毎年恒例)。このイベントは、当初オブジェクト指向の技術発信が目的だったのですが、今では、技術者のみなさんを「つなげる」イベントとなりました。旬な話題と場を提供すること、ワークショップなど手を動かして知らない人とコミュニケーションすることを積極的にやるのが特徴になっています。今年も、電子工作やファシリテーショングラフィックス、アジャイル開発ブートキャンプなどを取り入れました。
ぼくとしては、今回聴いた講演を通して、「相手の立場でものを見る」という発見がありました。これは主催側が意図したものではなくて、自分の中で鳴ったベル。すべてのことは、「自分」という世界でたった一人の人間が認識するものなのですが、同時に、必ず「相手」がいてそこで意味が起こるのだな、と再認識しました。
基調講演は、児玉さん。エクサの先輩なんですが、ぼくが児玉さんと知り合ったのはエクサを辞めたあと、というのも面白いですね。モデリングの深みを教えていただきました。モデリングには観測者がおり、その観測者の後ろに壁があって、その外に、もう1つ大きな世界がある、という世界の入れ子構造(世阿弥は「離見の見」と言ったそうです)。自分の外にもう1りの自分を持ってきて、その目でものを見る。
熊谷さんのAgileをマネジャーに説明するポイント、ウケました。要は新しいものを人に説明する場合はなんでもそうなんでしょうが、「その人のツボ」を押すこと。相手の立場で話をする、相手の言葉を使う、というのは説明や営業活動の基本。エンジニアは、このあたりのコミュニケーション術も技術として持つべきでしょう。ここでも、「相手の立場」が基本になっています。
加藤さんは、病院の現場に業務フローをアクティビティ図で書いた実話。ここでも、分かりやすい絵を挿入したりして、「相手の立場」から提案書を書いていくことの重要さがポイントだったと思います。
そして、依田さんは、ビジネスモデルのお話でしたが、もののやり取りや商売にはモノと対価、という双対性がある、という、これまた、自分と他者の両方から、同じ現象を見るお話になっているのです。
ライトニングトークスでは「渡辺メソッド」という世界初の試みが試され、優勝。そして、懇親会(こっちが実は本番だったり)になだれ込みました。
懇親会では、ぼくは1つのワールドパブ、「日本でエンジニアが幸せになるには」というテーマを取り上げました。ここでは、とっても、とっても、熱くて濃い内容の激論がありました。ここにはとっても書ききれませんが、この30分だけでも、このイベントをやった甲斐があったというものです。特に、この状況を危機ではなく、チャンスと見よう、という、リクルートの方(すみません名前失念 船見さん フナミさん)の発言に、ぼくは大きくうなづきました。
また、今回初の試みとして、オンラインKPTをやってみました。このサイトを見てください。
http://www.yattom.jp/kpt/
これは、会場でリアルタイムに拍手!と残念!を入力してもらったものです。刻々と状況をシェアする感じは、そういえば、RubyKaigi2007でIRCを会場で写しながら講演を進める感じのデジャブでした。
今回も、とても熱くて、笑顔があって、いろんな人に出会える、参加者のみなさんにとって、そんなイベントになっていたらいいな。
いつも本や雑誌などを協力いただいているスポンサーの方々、本当にありがとうございました。
最後に、時間のない中で準備し、当日を笑顔で乗り切ってくれたイベントスタッフのみんな、よくやった!みんなのことを誇りに思うよ。
スタッフブログはこちら。
http://d.hatena.ne.jp/objectclub/20080701/1214957076
[oblove2008summer]
- 水越さんのライトニングトークス、資料がすごかった!!!ぜひみてください。
http://trichord.change-vision.com/blog/2008/07/papervision3d_20box2dflashas3.html - いがいがさんが、思いやり駆動開発の名刺をいただきました!Agile2008で配ってきましょう。
- あ、そうそう、大事なことを書くのをわすれていました。当日、「EMZERO」というそれはそれは素敵なフリーペーパーが配布されました。エンジニアへの愛が詰まった雑誌です。欲しい方はこちらに問い合わせをお願いします。
株式会社マナスリンク
http://www.manaslink.com/ - 上記本文中、日本のSIの現状を嘆いた後で、その解決策を考えるワールドパブにて、リクルートのフナミさんが書かれた魔法の言葉は、
「その困難を、素敵な機会だと思ってみる」
でした。いい言葉ですね。 - 福岡からこられて、PFP九州の立ち上げを企画されている方(
ごめんなさいまた名前失念!尾崎さん)ともお話しました。熱い思いの会を作りましょう! - エンジニアのキャリアを支援するF-Questの笠木さんとも、お話できました。業界が元気になるような情報交換をしましょう!
- お願い: 懇親会のワールドパブで、ぼくのテーブル「日本でエンジニアが幸せになるには」で発言された方へ。ぜひ、このブログに自分の言った意見をコメントしてもらえませんか?ブログのURLや自分の宣伝、感想でもかまいません。よろしくお願いします。つながりましょう。