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アジャイルに行こう!

Back Slash -- 開発V字モデルのバックスラッシュ

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最近、組込み業界で「バックスラッシュ」という言葉を複数の人から聞きました。いわゆるV字モデル(ヨーロッパ・ウォーターフォールとも言われ、組込みではこちらのモデルをよく見ます)の左側が、「\」の形をしており、この部分、上流の「分析」「設計」部分を指してバックスラッシュと呼ぶらしいです。

そして、この部分の重要性が「品質を作りこむ(Build Quality In)」という言い方で言われます。すなわち、「最終テスト工程(/側)でがんばって欠陥を出すのではなく、バックスラッシュの上流工程(\側)で品質を作り込む」のです。アジャイルはこれをミクロに行います(V字をフラクタルに細かく切る)が、本質的にバックスラッシュが重要性、すなわち、どんなにミクロでも、あるいは手法が変わっても、分析・設計は重要である、という事実は変わりません。

ぼくが以前から尊敬している山田大介さんが、その名も「ビースラッシュ(BackSLASH)」という社名の会社を立ち上げ、主に組込み業界向けに教育をしています。このようなセミナーが無料で開催されるので、紹介します。

組込みソフトウェア開発における「設計力の向上」無料セミナー  2008年1月23日(水) http://www.bslash.co.jp/seminar/index.html

品質を作りこむには、「プロセス」と「教育」が必要なんです。考え方やものの見方は、教育と経験とで培われます。ソフトウェアを開発している組織は、欠陥を個人の責任としてはいけません。それはプロセスの(組織の)ミスです。また、人を交換可能と考えては間違います。相当の教育と経験を持ったひとりひとりのエンジニアを育てること、それがマネジメントの本質であり、品質を指向する第一歩なのではないか、と思います。

ビースラッシュという素敵な名前を応援しています。

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