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アジャイルに行こう!

書籍『成功する要求仕様、失敗する要求仕様』

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Reqbook 昨日発売されました!『ソフトウェア開発201の鉄則』などでも著名な、アラン・デービスの新刊です!

『成功する要求仕様、失敗する要求仕様』http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822282910/xpjp-22

もちろん、原著もいいのですが、本書は過去に私と何作も共訳してくれた翻訳の達人(本当に日本語がうまい)、高嶋優子の新訳であると同時に、私が尊敬するお二人の師匠、萩本順三さんと、安井昌男さんの監修なんである。(萩本さんは、『要求開発』を書いた著者のお一人ですし、安井さんは『戦略的要求開発のススメ』を書いています。もし、まだの方は、合わせて読まれることをお勧めします)

Reqbooke 本書、原題は

"Just Enough Requirements Management - Where Software Development Meets Marketing"
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0932633641/xpjp-22

で、この「Just Enough」な感じを、邦題では「失敗と成功」というフレーズにしているのもなんともかっこいいです。

書かれている内容は、顧客(市場)からの要求をどうやって製品仕様として採用していくか、というプロセスと考え方を書いた物。

市場からの要求をあれもこれも、みーんな作りたい、と思っても、開発リソースは限られている。さて、どれを優先するか?

という話。

この「緊急・重要仕様の優先度づけ」を「要求のトリアージ」と呼んで、多数の負傷者が出た医療現場での、患者の優先度付けをメタファーとしている。

Jerm1Jermx 図は、全体のプロセスと、トリアージプロセスである。

今年から来年にかけては、「要求」の年と呼ばれるでしょう。それは、日本でも「要求開発」が盛り上がり、海外でもアラン・デービスはじめ、「要求」にまつわる良書が次々に出ている。ソフトウェア開発においても、ビジネスの視座から「何を」作ったらよいか、という方向に視点は移っているように思う。

でも、ぼくはプログラマとして、アーキテクトとして、何をつくりたいか、という自分自身から湧き出る欲求をまだ捨ててはないけどね。市場と会話の中で、その「何をつくりたいか」を創発して行きたいと考えている。それは、双方向の対話の中で徐々に、あるいは突然に作られるもの。「作り手が持つ情報」と「使い手が持つ情報」が出会い、はじめて発見されるもの。それは、もしかしたら、セレンディピティに近いような、そんなものがイノベーションの源泉なんじゃないだろうか、と思う。

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