デジタルコンテンツ流通の潮流を見据えて

出版界のUgly Truthとは?

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前回の絵を少し書き直してみた。なぜか僕たちは一般的に右肩上がりの絵が好きだ。前の絵は右肩下がりで元に戻るというものだったが、どうもそれでは納得いかない人が多いかも知れないと思い今回の絵を描いた。出版というインフラはかなり普遍的なものだと思う。それが特別な理由もなく小さくなっていくというのは確かにおかしい。

そこで今回の絵だが、出版はこれからも社会の生長に合わせて拡大していくだろう。問題はその構成要素がどうなるかということだ。この絵が示しているのはP(paperまたはphysical)が減りE(ebookまたはe-content)が増えるがぜんたいでは依然として減少していく。その上に乗って増えてくるのがW(webまたは他のネット系コンテンツ)だ。これは恐らく多くの人達が共有している考え方だろう。音楽業界はこのことを僕たちに教えてくれている。

ここで問題になるのが、現実の世界に生きている出版界の人達はこの事実を知識としては理解しているのだが、体はまだ先のこととして拒絶するか、過小評価してしまっている。または自分が業界にいる間は今のままのやり方で通したいと思っている。これが出版界のUgly truthというわけだ。

紙が電子に変わるという媒体だけの問題であればだれも苦労はしない。これにWebが加わってくると単純な媒体の変更というわけにいかない。作り方から編集方法から配信方法まで、まったく違う世界に突入してしまう。ということは、これまでのスキルとは全く違ったスキルを持った人材または組織が必要になってくる。またWebの世界では多くの場合「無料」コンテンツが重要な意味を持っているのでビジネスモデルも従来のものとは違わざるをえない。

つまり出版界の人達が真剣に将来の出版を考えると自分たちを否定することになってしまう。

つづく)

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