Twitter のフォロワー数が重要ではなくなる日
先週から、Twitter が新機能「リスト(Lists)」のベータテストを開始しています(参考記事)。一部のユーザーに限定公開されているのですが、幸運にもその中に入ることができたので、使ってみた感想などを簡単にまとめてあります:
■ Twitter、「リスト(Lists)」機能を限定公開中
■ タグ機能としての Twitter リスト機能
また Robert Scoble もリスト機能のまとめをしていますので、ご参考にどうぞ:
■ Twitter Lists; Limitations, bugs, impact, and brilliance (scobleizer’s posterous)
彼によると、現在のところ作成できるリストは20が上限のようです。また1つのリストに含めることができるメンバーは500人が上限とのこと。また「自分が含まれているリスト」も20個しか表示されないとのことで、既に200以上(!)のリストに含まれている彼は、どのリストに加えられているか全部確認できない……と嘆いています。まぁ、この辺は正式公開までに修正されてくるかもしれませんね。
で、彼が指摘している中で、個人的にも強く感じたのが次のポイント:
Anything to do with numbers of followers is now dead. WHAT KIND OF LISTS you are on will be far more important. Who cares if someone has 145,000 followers if no one will put him on a list because they don't like his Tweet style?
フォロワー数に関係するすべてのものは終わりだ。どんなリストに載っているか、という点の方がずっと重要になる。14万5,000人のフォロワーがいるのに、つぶやきの内容が気に入られずに何のリストにも加えられていないユーザーのことを、誰が気にするというんだ?
実は前掲のまとめ記事でも述べている通り、現在の仕様のままだとすると、リスト機能が正式公開されたあかつきにはステータス表示が以下のようになります:
そう、フォロー数、フォロワー数の次に、「自分が含まれているリストの数」が表示されるわけですね。つまり Robert Scoble が例として挙げているような、「フォロワー数が多いのにリストに含まれている数は少ない」というケースが一目瞭然になるわけです。もちろんリストは自分で作って自分を含めることができるので、スパム的に自作自演をすることもできますが、所属リスト一覧を見ればバレてしまいます(非公開リストでない限り、誰がどのリストに属しているかは全て確認が可能)。
またフォローしていないユーザーもリストに含めることができ、さらに他人の作ったリストを「フォロー」することもできるので、例えば誰かが作った「ニュース系アカウントリスト」をフォローして、そこからニュースをチェックするという使い方も可能になります。つまり先ほどとは逆に、フォロワー数は少ないけれど含まれているリスト数が多いので、間接的に多くの読者を持つアカウントというのが登場することになるわけですね。Robert Scoble のように「フォロワー数は死んだ」的な表現をするのは行き過ぎだと思いますが(まぁ彼はいつもこんな文章ですよね)、少なくともフォロワー数だけで影響力を測るという時代は確実に終わるでしょう。
そもそもRTやハッシュタグなどといった機能により、フォローの壁を超えてメッセージが伝わるということは既に当たり前の話になっています(参考記事)。リスト機能が正式公開されれば、そこにもう1つ情報経路が加わることになるわけですね。効果測定をするのはますます難しくなってしまいますが、「よいコンテンツを発信していれば自然と多くの人々に伝わる」という当然の状況が、さらに生まれやすくなるのではないでしょうか。
ちなみにオルタナブロガーのリストも作ってみましたので、リスト機能が使えるようになってるよという方はお試し下さい。
【○年前の今日の記事】
■ なぜベルリン・フィルは野外でコンサートを開くのか? (2008年10月19日)
■ 「枕銀行」の作り方 (2007年10月19日)
■ 縦じまを横じまに (2006年10月19日)
「ツイッター」でビジネスが変わる!Twitter Power 小林 啓倫 ディスカヴァー・トゥエンティワン 2009-11-05 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |