人事担当者の45%が「求職者のソーシャルメディアをチェックした」と回答
ブログにSNS、そして Twitter に代表されるマイクロブログ。誰かが何らかのソーシャルメディアにアカウントを持っていることは珍しくなくなりましたが、それに伴い、求職者の素性をネットでチェックするということも一般的になってきています。最近米国で行われた調査によると、45%の企業が選考に際して求職者のソーシャルメディアを確認したとのこと:
■ More Employers Use Social Networks to Check Out Applicants (New York Times)
求人情報サイトの CareerBuilder.com が行った調査について。対象となったのは約2,600名の人事担当マネージャーで、結果の詳細はプレスリリースのページで確認することができます。
では、どんな結果が出ているか。面白いものをいくつかピックアップしてみると:
- 回答者の45%が、選考に際して求職者のソーシャルメディアを確認していた。昨年度に行われた同様の調査では、この数値は22%だった。
- またさらに11%が今後確認を始める予定と回答した。
- 確認した人々がチェックしたサイトの内訳は、Facebook(29%)、LinkedIn(26%)、MySpace(21%)、ブログ(11%)、Twitter(7%)。
やはり向こうでは Facebook が確認の定番になっているようですね。Twitter も僅かながらチェック対象となっていて、今後の動きが気になります。で、当然ながらこうしたチェックが合否の決め手になったというケースが出てきているようですが、その理由としてこんなものが挙げられています:
- 落選につながった要因
- 不適切な写真や情報を掲載していた(53%)
- 飲酒やドラッグ摂取に関するコンテンツを掲載していた(44%)
- 前職の経営者や同僚、顧客の悪口を言っていた(35%)
- コミュニケーションスキルが低かった(29%)
- 差別的発言をしていた(26%)
- 合格につながった要因
- プロフィールから求職者に関する良いイメージが伝わってきた(50%)
- プロフィールから求職者のプロフェッショナルとしての適性が感じられた(39%)
- クリエイティブだった(38%)
- 十分なコミュニケーションスキルがあることを示していた(35%)
- 豊かな才能が感じられた(33%)
総合すると、やはり人格の善し悪しをチェックされるようですね。また当然ですが、分かりやすい文章が書けるかどうか、自分のメッセージを伝える能力があるかどうかも明らかになってしまうと。うーん、とりあえず酔った勢いでソーシャルメディアに向かうというのは止めた方が良さそうです(笑)
昔からソーシャルメディアが「履歴書」になるという点はよく指摘されてきましたが、既に米国では、その言葉が現実になっていることを示しているのが今回の調査だと思います。恐らく日本でも似た状況になり、リクルートあたりが「ソーシャルメディアのプロフィール欄をプロフェッショナルに見せるコツ」なんてノウハウの提供を始めるかもしれません。僕もそろそろ「疲れた」「お腹すいた」「帰りたい」なんてグチを Twitter で垂れ流すのは終わりにしないといけませんね。
ちなみに CareerBuilder.com は、こんなアドバイスもしています。
DON’T forget others can see your friends, so be selective about who you accept as friends
あなたが誰を友達登録しているのか、他の人も分かるということを忘れずに。友達登録は慎重に行おう。
確かに発想は分かるのですが、「明日から就活だからリムーブするね!」という人間関係も何か寂しいような……。
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