ブロガーは主張する
先日、オーマイニュース日本版で記事を書いている友人から面白い話を聞きました。曰く、
オーマイニュース編集部は「意見」がないと市民ニュースでないと考えているらしく、事実のみを羅列した記事でも「私は~と思う」という文章に編集されてしまう。
とのこと。統計的なデータがあるわけではないですし、その友人だけのケースかもしれません。しかしオーマイニュースを見ると、確かに「私は~と思う」のような意見・主張といったものが含まれている記事が数多くあります。編集部が文章を変えているのか、最初からそういう文章だったのかは別として、「ニュース=報道」であるにも関わらず「意見」が掲載されることがオーマイニュースの特徴と言えるでしょう(必ずしも報道には意見が含まれてはいけない、ということではないですが)。
話は変わって、昨夜はアジャイルメディア・ネットワークが主催したAMNブロガー勉強会に出席してきました。「ブログを書く」ということについて改めて考えるのが目的のこの勉強会、今回は「トラブルをどう回避するか」「質をどう維持するか」「読者をどう増やすか」の3つがテーマ。なかなか興味深い議論が展開されたのですが、その中でこんなコメントがありました:
- トラブルを防ぐため、「事実」と「意見」をはっきりと区別して書いている。
- (反発を招きがちである)「意見」を書かない方がリスクは少ないが、それではブログとして物足りないのでは?
- 意見を書く場合でも、「皆さんはどう思いますか」のように対話する姿勢があれば良いのではないか。
と、皆さん「意見」の扱い方に注意されているご様子。確かに僕も、こう見えて「意見を入れるべきか入れないべきか」「入れるとしたらどう位置付けるか」という点には神経を使います。特に批判的な意見を書くと、すぐに「あなたは○○が嫌いなのか!」という攻撃が来るので、本当に難しい問題です(批判=嫌い、というロジックだけは勘弁して欲しいのですが……)。
オーマイニュースが「意見」を含めるように文章を編集する(もしくは主張のある記事を選んで掲載する)というのは、それだけ読者が「意見」を期待していることの表れだと思います。オーマイニュースはブログではありませんが、同じCGMとして同列に扱わせていただければ、意見・主張はブログの重要な成分なのでしょう(もちろん事実を伝えることで価値を提供するブログもありますが)。従って読者を得ようと思えば、ブロガーは意見を言うことのリスクを承知しつつも、その期待に沿わなければいけないのではないでしょうか。
「主張するのを楽しめること」「他人と意見をぶつけ合うのを楽しめること」というのが、ブロガーには欠かせない素質なのかもしれません。有名なブロガーの方々を見ても、意見を言う・聞くのが上手い人が多いように思います。僕もブログを長く続けるために、「上手な主張」ができるようにならなくては。
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