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失敗は結果ではない

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発明王トーマス・エジソンが「失敗」をどう捉えていたかについて、有名な逸話が伝えられています。様々なバージョンがあるのですが(そもそも本当かどうかも怪しいのかも)、だいたいこんな感じ:

電球を開発していたエジソン。しかしフィラメントの素材が見つからず、1万回もの失敗を重ねることに。ところがそのことを指摘された彼は、めげることなくこう応えたそうです。

「私は失敗したのではない。1万通りのうまくいかない方法を見つけただけだ。」

なるほど、ものは捉えよう。うまくいかなかった方法を二度とは繰り返しませんから(たまに同じ過ちを繰り返してしまう人もいますが)、失敗によって成功に一歩近づいたことになるわけです。こんな考え方をしていたからこそ、エジソンは発明という活動を続けることができたのでしょう。

新しいものを生み出すプロセスにおいて、失敗はある意味避けられないものです。何が正しいのか予想もつかない(だからこそ新しい)のですから、トライ&エラーで答えを探さなければなりません。仮にエジソンが一発で最適なフィラメント素材(京都産の竹だったというのは有名な話ですね)を見つけていたとしても、そこで実験を終わらせてはいなかったでしょう。「もっと適した素材があるかもしれない」と考え、様々な素材を試し、結局何回も失敗を重ねていたはずです。

失敗は結果ではなく、成功に至るプロセスです。失敗そのものを悔やんだり、恐れたり、避けようとしても意味がありません。また失敗したからといって、その瞬間に全てを終わらせてしまうのは、せっかく得られた知見を無にする行為と言えるでしょう。失敗が本当に責められるべきものなのかは、最終的なゴールが達成できるかどうかにかかっています。

ということで、明日IDGジャパン主催のカンファレンス"Business Blog & SNS World 07"において、「社内ブログ/社内SNS失敗学」という講演を行います。ご興味のある方は、ぜひ東京ビッグサイトへご来場下さいませ。長い前フリでしたが、この場を借りて再度宣伝でした(長々と失礼しました)。

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