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カセットテープ・ノスタルジー

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"The Perfect Thing"の邦訳『iPodは何を変えたのか?』が発売されましたね。英語版を未読でしたので、アマゾンで予約購入したのですが、期待通りの内容のようです(余談ですが、邦訳の装丁はなかなかカッコイイ)。

同書は iPod の話に入る前に、アナロジーとしてウォークマンの歴史についても触れています。それがいかに画期的なデバイスであったか、若者文化にどのような影響を及ぼし、それを理解できない人々からどんな反応があったのかが解説されているのですが、さながら今の iPod を見ているかのようです。音楽を持ち歩くという行為は、言うなれば全く新しい文化を創造するものだった -- オルタナティブ・ブログには音楽に詳しい方々が多いので、この辺りの解説は藪蛇になりそうですが、ウォークマン+カセットテープは新世代の象徴だったと言えるのでしょう。

だとすれば、こんなサイトが存在しているのも納得です:

analog audio tape cassette nostalgia - tapedeck.org

「アナログ音楽カセットテープへのノスタルジア」という感傷的なタイトルが付けられた、カセットテープの画像を集めたサイト。各メーカーの製品がずらりと並べられていて(現時点で138種類!)、カセットのデザインが意外にオシャレであったことに気づかされます。僕は現在34歳なので、いくつか(いくつも?)見覚えのあるテープがあったのですが、中に録音していた音楽まで思い出して懐かしくなってしまいました。まさにノスタルジア!

いまでこそ「カセットテープ」と聞くとやぼったい印象を受けますが、かつての若者文化を担った重要な存在。無数のデザインが存在していることからも、それを再認識させられます。音楽もデジタルの時代となり、テープのような外部記憶媒体にお世話になることが少なくなりましたが、それに伴って「記憶媒体のデザイン」というものは消え行く運命なのかもしれませんね。端末1台で何千もの楽曲が収められるようになるのは便利ですが、少し残念な気もします。

ちなみに僕が懐かしく思い出したテープの1つがこれ(上記サイトより転載したものです)。サイト上には画像以上の詳しい情報が載っていないのですが、このテープが流通していた期間なんかが分かったら、いつ頃使っていたものか思い出せて楽しいかも。

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