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ロングテールな音楽祭

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クラシック・ミュージックの音楽祭「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」の季節が迫ってきました。今年のテーマは<民族のハーモニー>ということで、過去2回に増してバリエーション豊かなプログラムとなっています。僕はラッキーなことに、第1回の時に偶然開催を知って、すっかりこのイベントが好きになってしまった一人(ちなみに以前書いたラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン感想記事)。今年もしっかり先行販売でチケットを買いました。

「ラ・フォル・ジュルネ」はもともとフランスで始まったイベントで、ルネ・マルタンという方が1995年に考案されたものです。その画期的なモデルがビジネス誌などでも取り上げられていますから、ご存知の方も多いでしょう。簡単に説明すると、通常のクラシックコンサートとは異なり、小さなプログラム(45分~1時間のものがほとんど)が数多く行われるという形を取っています。チケットはプログラム単位での購入となり、A席が1,500円程度と、こちらも通常のコンサートよりずっと低価格。従って「長い演奏を気合を入れて聴く」というよりも、「気に入った作品をつまみ食いしてハシゴする」というスタイルで楽しむことができるようになっています。

とは言うものの、どのプログラムを選ぶか決めるのはけっこう大変。タイムテーブルを見ていただければ分かると思いますが、5日間に渡って行われるイベントなので、半端じゃない数の演奏が予定されています。特に今年は一人の音楽家に焦点を当てるのではなく(過去2回はベートーベン、モーツァルトをテーマにしていた)、様々なジャンルと音楽家を取り上げているので、馴染みのない曲がちらほら(単に僕が音楽に疎いという話もありますが)。この中から好みの作品・演奏者を選び出して、予定を組んで、チケットを押さえて……というのはけっこうアタマと時間を使います。

そんな人々のために、ラ・フォル・ジュルネでは公式サイトやブログで楽しみ方を提案してくれています。音楽に詳しい方々がオススメの公演を紹介してくれる「クラシック・ソムリエ」という企画もその1つ。また今年からは、NAXOS と提携して、上演作品の試聴ができるというコーナーも設置されています(Mora と連動して楽曲を売る仕掛けも)。ロングテールモデルと同様に、「テール」の部分から自分にあった一曲が探せるように工夫されているわけですね。この辺りの工夫についても、ビジネスのアイデアとして参考にできるかもしれません。

……などと仕事に結び付けているとまた怒られるので、純粋に音楽を楽しんで来ようと思います。ちなみに僕の第1希望だった、小曽根真さんと井上道義さんによる「ラプソディー・イン・ブルー」(なんてミーハー!)のチケットも取れたので、いまからゴールデンウィークが待ち遠しい!

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