オルタナティブ・ブログ > シロクマ日報 >

決して最先端ではない、けれど日常生活で人びとの役に立っているIT技術を探していきます。

自己表現としてのメールアドレス

»

突然ですが、メールアドレスを決めるときの「こだわり」ってありますか?WEBメールに登録する、スパム防止のためケータイメールを変更するなど、最近はメルアドを考える機会って意外と多いんじゃないかと思います。アドレスは文字通り「住所」なので、さほど気にせずに付けてしまう人もいると思いますが、メルアドを単なる住所以上の存在と捉える人は多いのではないでしょうか。

僕は苗字がいたって普通&名前が珍しいので、名前の「akihito」を含めるようにしています。しかし、このやり方だと困った問題が。会社から支給されるものなど、強制的に決められるメルアドだと「名前の頭文字1文字+苗字@ナンチャラ」というのが普通なので、その場合は akihito が含まれない上に「akobayashi@~」という長ったらしいアカウントになってしまいます。

まあそれも仕方ないか、と思っていたのですが、場合によってはこんな問題も起きるようです:

融通の利かない態度がイノベーションを妨げる (TechTarget ジャパン)

ある企業で施行されていたメルアド決定ルールによって、品の無い響きのアカウントを支給されそうになった社員が例外を認めてもらおうとしたのだが・・・という話。記事が訴えたいことは「規則は必要だが時には融通も必要だ」ということなのですが、僕はそれと同時に「そうそう、会社のメルアドだって自由に付けたいよな~」ということを感じました。

以前勤めていた会社では、「@」より前を自由につけることができました。その時はもちろん「akihito」を含めたアカウントにしていたのですが、そうすると他人にアカウントを教える際に「名前と一緒の"akihito"です」という説明ができてラクだし、そこから名前についての話をすることもできます。日本国内で仕事する場合、通常は苗字の「小林」しか意識してもらえませんから、名前まで覚えてもらう良いきっかけになっていました。

ところで以前、普通の仕事でも「芸名」を付けたらよいのでは?というアイデアがあることをご紹介しました:

ビジネスに芸名を (シロクマ日報)

もしかしたら、メルアドを自由に設定できるようにすることで「メルアド=芸名」という位置付けが可能になるのではないでしょうか。いきなり芸名を導入するのが無理でも、「僕のアドレスは~といいまして・・・」という所から話ができるのでは、と思います。大げさな言い方を許してもらえば、メルアドを一種の自己表現の場として活用してしまうわけです。

もちろん自由なメルアド登録を許してしまうと、機械的な登録が不可能になり管理コストが上がります。しかし前述の僕の前職は3,000人程度の企業でしたから、まったく不可能な話ではないでしょう。「これって『ルールだから』で不便を強いられているけど、実は意外に重要なんじゃないの?」という存在が、メールアドレス以外にもまだまだ企業内には隠されているのではないでしょうか。

Comment(8)