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007はVAIOを使うか?

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今夜は久しぶりに、映画館で映画を観てきました。観たのは「007 カジノ・ロワイヤル」。6代目ジェームズ・ボンドとしてダニエル・クレイグが登場し、話題を集めている007シリーズ最新作です。

映画自体は非常にカッコよく(従来の007モノのように奇想天外なところがない!)、楽しめたのですが、1つだけ気になった点が。劇中何度かボンドがPCを使うのですが、あるシーンでこちらに向かってノートPCを使う(すなわちPCの表蓋が見える状態になっている)場面があります。そこにハッキリと映し出されていたのは・・・「VAIO」の文字。そう、ボンドがソニーのバイオを使っているのです。

恐らく配給元であるソニー・ピクチャーズ・エンタテイメントへの配慮かと思いますが、あまりにも堂々とVAIOの文字が画面に登場したので、気になって仕方ありませんでした。そのためかその後登場するもう1つのソニー製品(ソニー・エリクソン製のケータイとは別のモノ)に対しても、微妙な違和感を感じることに。まるで登場人物が突然CMを始めたようだった、と言えば分かってもらえるでしょうか。

これらの製品がいわゆる「プロダクト・プレースメント」として挿入されたのかどうかは分かりません。しかしこれだけハッキリと写っているのですから、映画で使われることをソニーが知らなかったということはあり得ないでしょう。なぜこんな登場のさせ方をOKしてしまったのかなぁ、と疑問に思います。

24シーズンV』で、CTU(※劇中でテロリストに対抗する中心となる組織)が使うPCの種類が明らかになります。ネタバレになってしまうので詳しくは書きませんが、サラリとしていながらカッコよいシーンだったりします。そこでは小道具も世界観を構成するための重要な要素となっていて、決して「広告が置ける場所」として扱われてはいません。007ではその認識が足りなかったために(あるいはそんな認識のないスポンサーの力に対抗しきれなかったために)、世界観の異なるブランドを登場させる結果になってしまったのではないでしょうか。

いずれにしても、6代目ジェームズ・ボンドがカッコよすぎたために、ソニーのかっこ悪さが際立ってしまったのが残念といったところです。最近マーケティングで失敗続きのソニー、本当に大丈夫かな?と映画とはまったく関係のない感想を持ってしまった一夜でした。

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