そろそろ「SNSコンサルタント」はどうだろう?
恥ずかしながら、先日のITmediaの記事で初めて知ったのですが、最近「モバゲータウン」というSNSが急成長しているそうです。なんでもmixiよりもユーザー増加速度が早いのだとか:
■ 絵文字も空気も読めません 10代がハマるSNS「モバゲータウン」を28歳(♀)が探検した (ITmedia News)
岡田有花さんの文章をそのまま読む限りでは、「mixiとも2chとも全く違う新文化」が息づくサイトとのこと。独自な言い回しが跋扈しているところは2chに近いかもしれませんが、2ch内のコトバが流用されるのではなくてモバゲー独自のコトバが生まれているなど、明らかに異質な世界のようですね。
この記事を読んでふと思ったのですが、そろそろ「SNSコンサルタント」とでも呼ぶべき職業が必要なのではないでしょうか。ただし、ここで言うSNSコンサルタントとは「多種多様なSNSサイトをどう使いこなすかをアドバイスする人」という意味です。ビジネスとしてSNSを始めるためのノウハウ、あるいは社内SNSを運営するためのノウハウを提供するという意味ではありません(既に多くの方々がそんなお仕事をされていますので)。
あるモノの種類が増えるとき、そこにはコンサルタントという職業が生まれます。もしこの世界に1種類の色しか無ければ、カラーコーディネーターという仕事はあり得ませんし、ワインが山梨でしか作られていなければ、ソムリエを呼ぶ必要も無くなるでしょう(どちらも「コンサルタント」という肩書きではありませんが)。数が多いからこそ、それを専門に研究して人々にアドバイスすることが価値を生むわけです。
雨後の筍のように、以前から様々なSNSサイトが生まれていましたが、その勢いは衰えを見せません。さらに最近では、「モバゲータウン」のように異質な文化を持つSNSまで成長してきているわけです。SNSが「ビジネスマン向け」「大田区住民向け」「甘いもの好きな人向け」などのように、目的で細分化されたサービスである限りは、SNSコンサルタントはさほど必要ではないかもしれません。しかしこれまでにないタイプのサービスが現れてきているのであれば、「どのサイトに参加するか」「その中でどのように行動するか」に関するアドバイスは価値を持つと思います。
もちろん個人がその価値に対して、わざわざ料金を払うとは思えません。しかし企業はどうでしょうか。最近はSNSをマーケティングに活用することも驚きではなくなりましたが、まだまだ「mixiに広告を出そう」「mixiにコミュニティを立ち上げよう」という程度が一般的だと思います。世の中にどのようなSNSサイトがあり、どのような人々が集い、どのような文化が支配しているかを把握した上で、企業の目的に沿うサイトと取るべき行動を提案する -- そんな広告代理店のようなサービスが生まれてくるのではないでしょうか(あるいは既に、代理店でそのようなサービスをされているのかもしれませんが)。
しかし仮にそんなコンサルタントが求められる世の中になったとしても、僕にはちょっとついていけそうにありません。上記の岡田さんの記事を読んで、既に「???」とクエスチョンマークが頭の中を飛び交っていますので・・・。