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決して最先端ではない、けれど日常生活で人びとの役に立っているIT技術を探していきます。

日経新聞で面白そうな特集がスタートしています。「サイズが映す」というタイトルなのですが、第1回では大きなサイズのベビーカーが人気を集めていることが紹介されています:

■ サイズが映す(1) 大きなベビーカーが行く -- 少子化が生む「豪華主義」(日本経済新聞 2006年8月9日 第11面)

ノルウェー製の「ストッケ・エクスプローリー」、イギリスの「マクラーレン」など、欧米からの輸入品が好評なのだとか。国産よりも大型で、重量・価格の面でも上回っているのですが、「親のステータスシンボル」として人気を集めているそうです。例えば記事では、「だれもが振り返る存在感がたまらない」という30代主婦のコメントが紹介されています。

この記事を読んだとき、僕はちょっと違和感を覚えました。確かに外国製のベビーカーはデザインも良く、大きいので目立ちます。また頑丈に作ってあるので、子供にも安全というメリットもあるでしょう。しかしその大きさと頑丈さは、逆にデメリットとなる可能性があります。例えば階段を上り下りしたり、バスに乗るときなど、どうしてもベビーカーから子供を降ろして移動する状況が発生します -- そんな時、大きなベビーカーでは疲れてしまわないのでしょうか。

実は僕も娘のベビーカーを選ぶ際に、欧米のメーカーのものを検討しました。しかし実際に店頭に並べられていたものを手に取ったとき、「これは無理だ」と断念しました。頑丈なのは分かるのですが、なにしろ日本の建物のサイズから考えると大きすぎで、重すぎるのです。実際、日経の記事でも「普通の改札口はとても通らない」という形容がされています。大型ベビーカーを購入する人は、そんなデメリットを考慮しないのでしょうか?あるいはデメリットよりも、デザインや見栄えを優先した結果なのでしょうか?

ぱっと思いつくのは、「大型ベビーカーをステータスとして購入するような人々は富裕層であり、そのようなデメリットは回避できるのだ」という説明です。ベビーカーにお金をかけられる人々は、移動にはクルマ(大型ベビーカーが入るような大型車)が使用できて、各種サポートサービス(送迎や配送など)にお金を使える人々である可能性が高いでしょう。またそのような人々を対象にする店舗であれば、棚や通路の空間が贅沢に確保されているなど、バリアフリー対策が進んでいると想像できます。逆にそういった余裕がある人々に来店を促すため、高級店でさらにバリアフリーが進むことも考えられるかもしれません。

いずれにしても、一部の限られた人々しか大型ベビーカーが使えない、という事態にならないと良いのですが。子供の安全性という面から考えれば、大型で頑丈なベビーカーを使う方が良いわけです。それが「移動が大変だから」という理由で軽量型ベビーカーの方が重宝されてしまうような状況は、本末転倒と言わざるを得ないでしょう。最近僕の周囲でちょっとしたベビーブーム(?)が起きているだけに、日経の記事を読んで考え込んでしまいました。

アキヒト

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小林啓倫

小林啓倫

株式会社日立コンサルティングの経営コンサルタント。WEBサービスの企画・運営、新規事業の立案などに携わる。個人でPOLAR BEAR BLOGも執筆中。

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