営業プロセスとは?営業プロセスのフロー図を作成する方法
本記事は弊社WEBサイト「営業プロセスとは?フロー図の作成方法と営業課題の改善方法を解説」の記事を要約した内容となっています。
目次
- 営業プロセス(セールスプロセス)とは
- 【図解】営業プロセスのフロー図の例
- IT企業「営業のプロセス例」
- 製造業「営業のプロセス例」
- 営業プロセスの作成方法「フロー図の作り方」
- 自社製品・事業に合わせて営業ステージを営業プロセスに分解
- 各営業プロセスの具体的な営業活動やアプローチ方法を明確化
- 各営業プロセスの具体的な営業活動やアプローチ方法のKPIを明確化
- 営業プロセスの作成用パワーポイントフォーマット
営業プロセス(セールスプロセス)とは
営業プロセスとは、顧客との契約が成立するまでの最初から最後までの一連の流れのことだ。一般的なBtoBの営業プロセスを図解化すると下記図のようになる。
上記は一般的なBtoBの営業のプロセスであり、BtoB企業であれば、ほぼ当てはまるプロセスと言える。しかしこれでは、抽象的すぎるので、もう少し具体的な営業プロセス(営業手法も交えた営業プロセス)を検討してみよう。
【図解】営業プロセスのフロー図の例
それでは、営業手法を交えて、より具体的な営業プロセス図に落とし込んだ例をご紹介しよう。ご紹介する例は、BtoBの代表格であるIT企業と製造業だ。
IT企業「営業のプロセス例」
最初にIT企業A社の営業プロセス図の例をご紹介する。A社の概要は下記表のとおりとする。
会社名 | A社 |
販売製品 | RPAツール |
主な営業プロセス |
A社は展示会活用に力を入れており、展示会で見込み客を獲得後、見込み客の課題調査、そしてソリューション提案や製品デモを行い、その後トライアルを実施してクロージングしている |
この場合の営業プロセス図は下記のように図解化できる。
上記の営業プロセスの詳細は下記表の通りだ。
展示会 | IT関連や業務効率化、業務改善などをテーマとする展示会に出展し新規リードを獲得 |
APOと課題調査 | 展示会で獲得した見込み客に対してインサイドセールスが電話営業や個別メールでフォロー。アポイント獲得や新規リードの課題調査を実施。 |
ソリューション提案 | 課題を把握できたら自社のRPAツールを使ってどのように解決できるか?のソリューションを提案し製品デモを実施。その後、トライアルへ誘導 |
トライアル | 無料でRPAを活用し課題解決の可能性があるかどうかをリードに確認していただく。 |
見積もり | トライアル終了後、正式な見積もりを提示。導入の検討を促す |
受注 | 見積もり金額がOKとなれば正式受注し納品する |
ロボット開発支援 | 顧客維持のためにロボット開発支援や活用支援を行い成功体験作りを支援 |
製造業「営業のプロセス例」
次に製造業の営業プロセス図の例をご紹介する。
会社名 | B社 |
販売製品 | 印刷会社向けの印刷機の製造販売 |
主な営業プロセス | B社はA社同様、展示会で見込み客を獲得後、見込み客の課題調査、そしてソリューション提案や製品デモを行い、オペレーター教育の支援を実施後、クロージングしている |
この場合の営業プロセス図は下記のように図解化できる。
展示会 | 印刷業界を対象とした展示会に出展し新規リードを獲得 |
APOと課題調査 | 展示会で獲得した見込み客に対してインサイドセールスが電話営業や個別メールでフォロー。アポイント獲得や新規リードの課題調査を実施。 |
ソリューション提案 | 課題を把握できたら自社の印刷機を使ってどのように解決できるか?のソリューションを提案し製品デモへ誘導 |
製品デモ | ショールームなどで製品のデモを行い課題解決のプロセスなどを解説 |
オペレータ教育 | 製品導入前に設備の運用・保守を行う担当者に最低限の事前教育を行い、導入後の不安を払拭。 |
見積もり | 導入にかかる費用を見積もりして導入を提案 |
受注 | 見積もり金額がOKとなれば正式受注し納品する |
印刷機の活用支援 | 印刷機を活用して売上につながるような支援も行い、消耗品などの売り上げ獲得を高めていく |
営業プロセスの作成方法「フロー図の作り方」
では営業プロセスの作成方法(フロー図の作り方)をご紹介しよう。そのプロセスは大きく3つのプロセスからなる。
- 自社製品・事業に合わせて営業ステージを営業プロセスに分解
- 各営業プロセスの具体的な営業活動やアプローチ方法を明確化
- 各営業プロセスの具体的な営業活動やアプローチ方法のKPIを明確化
自社製品・事業に合わせて営業ステージを営業プロセスに分解
最初に行うのは、自社製品や事業に合わせて営業ステージを営業プロセスに分解することだ。上述した通り、BtoBの場合の一般的な営業プロセスは下記図の通りだ。
上記の図は、一般的な営業ステージをプロセス図にしたもので、これでは抽象的すぎるため、もう少し具体化・細分化する必要がある。そこで、上述したRPAツールを販売するIT企業A社の例で考えてみると、下記図のように営業ステージを営業プロセスへと分解できる。
上記のように、営業ステージごとに、どのような営業プロセスがあるのかを細分化し図解化しよう。上記はわかりやすくするためにシンプルな営業プロセスを例としているが、実際はさまざまなプロセスがあるため、複雑に絡み合うことになるだろう。
各営業プロセスの具体的な営業活動やアプローチ方法を明確化
営業ステージを営業プロセスに分解できたら、次は、営業アプローチ方法(具体的な営業活動)を具体化してみよう。例えば、展示会の段階では、「製品カタログを配布」「来場者にアンケートを実施」といった具体的な営業活動がある。それを箇条書きでよいので、リストアップしてみよう。すると下記のようになる。
上記のように、各営業プロセスでどのような営業ツールを活用し、どんな方法で営業活動しているのか?をリストアップしてみよう。営業プロセスが標準化されている場合は、リストアップしやすいはずだ。逆に属人的に営業している場合は、各担当者にヒヤリングしないとわからないだろう。
各営業プロセスの具体的な営業活動やアプローチ方法のKPIを明確化
営業プロセス別の具体的な営業活動やアプローチ方法が明確になったら、KPIを設定する。KPIは具体的な営業活動やアプローチ方法によって変わるので、その内容を見ながら下記のように策定する。
上記では、各営業プロセス別に具体的な営業活動を見ながら、KPIを策定した例だ。ここまでできれば、営業プロセスのフロー図は概ね完成する。設定したKPIを数値化できれば、数値による営業プロセスの見える化も完成し、営業プロセスの課題の発見と改善策の立案に役立つ。
営業プロセスの作成用パワーポイントフォーマット
ご紹介した営業プロセスの作成を支援する「営業プロセスの作成用パワーポイントフォーマット」を用意した。今すぐにダウンロードできるので、御社の営業プロセス作成に活用していただけたら幸いだ。
(パワーポイントでフォーマットを弊社のWEBサイトからフリーでDLできます)
以上、営業プロセスの作成方法について解説した。KPIを数値化することで、営業プロセスの課題になっている箇所を具体的に把握することも可能になるため、ぜひ一度プロセスの図解化に挑戦していただけたらと思う。