中国ソーシャルメディア最新事情 その2
中国インターネット情報センター(CNNIC)によると中国のインターネットユーザーが4.85億人に達したそうです。
2010年末と比較するとインターネットユーザーは2,770万人増で、普及率は36.2%になり、拡大を続けています。
インターネット人口が拡大される中、先日もこのブログで書きましたが
中国のソーシャルメディアが成長しています。
今日は、代表的な2社の人人網と新浪微博について
簡単にレポートしようと思います。
まずは中国のFacebookと言われる人人網について簡単にまとめてみます。
渡米経験のある陳一舟氏が、2002年11月に千像互動(OPI)を創業後ネットカンパニーのMOPやDo newsなどのM&Aを繰り返し、2006年10月に校内網(中国でのフェイスブックの類似サービス)を買収し、サービスを拡充していきました。中国人は自分の顔写真を掲載するのが大好きなので、Facebookのようなサービスがすぐ受け入れられ、現在では社会人にも普及しています。
2009年8月に現在の人人網にサービス名変更。現在1億人のユーザーが使用していると言われています。
一方、Facebookとtwitterをミックスしたようなサービスが新浪微博も会員を増加させています。
中国ポータルサイト最大手のSinaの会員制ソーシャルメディアとして2009年にスタート。
リアルタイムWebでコメントがしやすい、自分の意見を述べることが可能ということで
またたく間に中国のネットユーザーの間に火がつき、
わずか2年未満で1億4000万の会員を獲得しました。
以下の図がtwitter、facebook、人人網(renren.com)新浪微博(Sina Weibo)
の簡単な機能比較です。
新浪微博と人人網が中国の2大ソーシャルメディアとして押しも押されぬ存在となっています。
2社のサービスを簡単に比較するとリアルの友人との関係を重視したFacebookの類似サービスの人人網、
twitterのようなリアルタイム性とラジカルな拡散力、Facebookのような関係性をも併せ持つ新浪微博という風に位置づけられます。(新浪微博はアメリカ2社のいいとこどりですね!)
そして、今回の中国高速鉄道事故で、その新浪微博が中国国民のプラットフォームとして様々な情報発信を始め、存在感を増しています。その一例として、今回の事故に関する鉄道部に対する会員アンケートが新浪微博で展開されました。アンケート開始からわずか10日間で19万余りの回答が寄せられ、驚くことに98%の会員が今回の鉄道部の対応を「ペイ」(つばを吐きたくなる最低な対応)として非難しています。権力批判が抑制されている中国でも、現在1億8000万と推測される会員を持つ新浪微博によって中国人のネットでの情報発信の環境も少しづつ改善しているのかもしれません。
アンケートは8月4日の日本のNHKニュースでも取り上げれていました。
また、そのNHKのアーカイブ動画が新浪微博で共有、拡散されるという現象がおこっています。
まさにソーシャルプラトッフォームとして新浪微博がメディア化し始めているようです。
いろんな意味で影響力を増している中国のソーシャルメディアの新たな動き。今後も注目していきたいと思います。