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夏目房之介の「で?」

駅近の石段で転倒する 老化を受け入れる

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たしかに前からアブねーなと思っていた。かなり高い石段でおしゃれ風に作られているが、なぜか段の高さが微妙に踏みずらくてちょっとした表面の凸凹に足をとられたり、踏み違いやすい。そのせいか使う人が少ない。

わかってはいたが、大丈夫だろうと高をくくって、降り始めてすぐ、左足をひっかけた。ゆっくりと前かがみに倒れ、手をついたと思うのだが、態勢を立て直せず、そのままもう一段下に背から落ちてひっくり返った。一言でいえば、ゆっくりだが一回転して転んだのである。近くにいた若者が「大丈夫ですか?」と駆け寄ってくれた。最近の若者はホントに優しい。

結果として左足膝を少し擦りむいただけで済んだ。ほとんど痛くもないし、膝以外打ってもいない。転び方はうまかったと思う。が、何といっても普通にただ階段を下りていて、すっころんだのは間違いない。正直、家の中でも、何でもない凹凸や毛布を踏んで、おいおいこんなことでと思うような転び方を最近よくする。要するに反射能力が急速に落ちて、今から十年前にはとてもありえない状態で転ぶようになってしまったのである。なるほど、これでは免許もってる人は返納を考えたほうがいいだろう。でも、本人は何となく「まだだいじょぶ」と思ってしまうのはよくわかる気がする。

一方でもう20年続けている中国武術の練習も続けており、それなりに上達もしているのだ。足腰はこの半年でも強化されており、一時期大分落ちたと思われた歩く能力は格段と復活した。にもかかわらず、他方でやたらと転ぶ、危ない老人でもあるのだ。この矛盾をどう解釈し、受け入れればいいのかが、よくわからん。事実なのは間違いないのだが、なかなかプライドもあって受け入れがたい部分もあったりする。こんなに長く書くほどのことか、とも思われるのだが、まあ老化だよね、やっぱ。受け入れなきゃね。けっこうガックリくるけどさ。とほ。

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