K-1WGP決勝
いやあ、すごく楽しみにしてたのだった。
何つってもアリスター・オーフレイム。これまでのK-1試合では勝負早すぎて、底が見えない。
それが、極真世界王者エヴェルトン・テイシェイラといきなり第2試合でぶつかるんである。
正直、オーフレイムのパワーとタフさを見てたら、ひょっとして決勝行くんじゃないかと思ってた。
バダ・ハリはもちろん強いし、グレードアップしてるけど、戦い方が必ずスキを作るし、そのせいでKO負けもけっこうあるからね。
で、第一試合、バダ・ハリ対カラエフ。1R、バダのKO勝ち。早かった。
カラエフって好きな選手なんだけど、バダの進化に対して「あれ、カラエフってこんなスキだらけだった?」って思うほど、あっけなかった。う~ん、バダの表情が、いつもと違って静かすぎるので、何か調子悪いのかと思ったけど、どうやら試合開始まで感情を抑えることを覚えたみたいだね。
第二試合、アリスター・オーフレイム対テイシェイラ。驚いた。1R、ヒザ2発、レバーと顔に連続打たれて、あのテイシェイラが沈んだ。完璧なKO。テイシェイラもK-1ルール発展途上とはいえ、オーフレイムだってまだたいした時間闘ってないんだからね。
第三試合、ジェロム・レ・バンナ対セーム・シュルト。これは、まあそうだろうな・・・・という印象で、シュルトのヒザと同位置へのつま先蹴りで沈んだ。ジェロムは、これで引退をほのめかしているようだ。しかたないけど、さみしいね。バンナはほんとに日本ファンに愛されてる。武蔵の引退戦のときも、彼の気持ちが嬉しかったしね。
第四試合、エロール・ジマーマン対レミー・ボンヤスキー。これも順当にレミーが勝ったが、準々決勝で唯一の3Rフルの判定。レミーはダウンを取ったものの、エロールのローで脚をかなりやられた。今回のGPに関していえば、レミーの「クレバー」な闘い方は結果裏目に出た。
リザーブマッチ、ピーター・アーツ対グーカン・サキ。3R判定でアーツ。じつは、試合内容でいうと、けっこう見てて面白い試合だった。アーツの経験が徐々にサキを追い詰めていって、ほぼ貫録勝ちだったけど、サキもいい選手だ。
準決勝。
バダ対オーフレイム。いやはや、凄い。けど、肝心のときに電話かかってきて、二回目の映像でちゃんと見たけど、バダの威力は格段に上がっている。あのオーフレイムが、1R二回のダウンでKO。打ち抜き方がシャープで、おそらく予想よりはるかに長い射程でヒットポイントが来るんだろうな。それにしても、オーフレイムは、それでもさほどダメージ受けた感じはなかったので、今後の進化が楽しみだよね。K-1放送では総合選手であることを「外敵」とかいって、妙に煽ろうとしてるけど、関係ないよね。もともと異種格闘技要素がK-1の魅力だったんだからさ。つまんないナショナリズムはいらない。
シュルト対レミー。レミーは玉砕覚悟のパンチ攻撃でダウンを取るも、逆に2ダウンくらって沈んだ。最後は脚を蹴られて倒れた。う~ん、さすがに3Rやって脚使えなかったら、シュルトには勝てないよね。
決勝。
バダ対シュルト。バダは最後まで感情をまったく出さない表情で不気味なほどだったし、行けるかも、と思わせた。両者とも連続1RのKO勝ちで3試合目。互いにさほどのダメージはなかったはず。でも、結果シュルトの3連KO勝ち。バダは、多分思ったとおりの戦法で向かったはずで、シュルトのパワーに負けた。最後に、リング上で互いに笑って抱き合っていたので、納得した戦いだったろう。
面白かったっす! 7試合中、何と6試合が1RのKO決着。K-1、また面白くなってきました。