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夏目房之介の「で?」

映画『ザ・セル』

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 『ウォッチマン』を返却したついでに、『ザ・セル』を借りてきた。じつは偶然『ザ・セル2』を見つけて興味を引かれ、1を探したのだ。2000年、インド系監督のデビュー作。
http://info.movies.yahoo.co.jp/detail/tymv/id161562/
深層心理世界をビジュアライズしたサイコ・サスペンスで、なかなかハードな作品だった。映像は凝っていて、迫力もあるし美しい。深く精神を病み、現実と幻想の区別がつかなくなった性犯罪者の意識の中にダイブして、彼に捕らわれている女性のいる場所を犯人から聞き出そうとする。半日の間に見つけ出さないと被害者が溺死する、という設定。夢の中の衣装が美しく、まがまがしい。デザインは石岡瑛子。
 正直、観る者の意識にも影響しそうな世界なので、これが『セブン』みたいな後味の悪いイヤな映画だと参るな、と思ったが、ちゃんと出口を示す映画だったので、カタルシスはある。まずまず面白い映画だった。

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