"3.11"東日本大震災の裏で動いていた、ブラックハットSEOから始まるウィルス攻撃
作成者:中山陽平
はじめに。
東日本大震災の被害にあわれた方に改めて心よりのお見舞いと、亡くなられた方にご冥福を深くお祈り致します。
私の母方の実家は福島県双葉町でした。いわゆる被災者です。
ちょうど2〜3ヶ月ほど前だったか、私の両親と妻で祖母の墓参りに行きました。
その時に、時間が余ったので昔良く遊んだ双葉町海水浴場に行き、海沿いを車で行って、まさか数カ月後にあんなことになるとは思わない、第一原発を見ました。
また、2007年ですが、被害にあった含めて、東北を一周してキャンプツーリングをしました。動画を作ってサイトにアップしていたのですが、秋田から岩手に向かう直前で、編集を止めていました。
何かの見えない力を信じているわけでもありませんが、いろいろ、やるべきことがあるのかなと思っています。
大きな事件が起きた時は、便乗したウィルスなどに注意
ところでマーケティング絡みの話ですが、1年前の3.11の後、SEO界ではちょっとした騒動がありました。
SEO界というか、シンプルにGoogleの検索結果の中。
そこで、「ブラックハット的な手法での上位表示プラス、悪意のあるサイトへのリンク誘導」が行われていました。
被害が大したこともなく、ウィルス的にもありふれた「偽セキュリティソフト」(FAKEAV)であったので、とくに大きな話題にはなっていません。
また、日本国内で感染することは殆ど無かったと思います。基本的に英語圏の話なので。
ただ、こういうこともあったんだよということで、ご紹介したいと思います。
元記事はこちら。
▼Japan Earthquake Search Results Poisoned by Malicious Links | iNiyant
具体的に何が行われたか…
これは、シンプルな話です。
- 当時のGoogleにおいて「フレッシュネス(あるトピックに関して、新鮮さが重要だと判断した場合、新鮮なコンテンツを一時的に上位表示しやすくする)」のシグナル(判断基準)を最大限活用して、悪質なサイトを上位表示
- キーワードは「Most Recently Earthquakes in Japan」などの、キーフレーズで比較的上位表示しやすく、かつ日本の地震が絡んだもの
- そのサイトから、偽物のセキュリティソフトのダウンロードを促し、削除する場合は有料版への支払いを求める
という、入り口だけ「事件を利用している」という点でちょっと特殊ですが、後はむあからのありふれたものです。
以下のようになっていたと元記事にありました。
過去同様の事例もいくつかある。Facebookを使った例も。
モスクワの地下鉄爆発など、過去同様に災害や事件の際にこういったことは起きていたようです。なので今回の日本の津波の際もセキュリティ関連企業は、アタックがないかモニタリングを強化していたとか。
また、過去、Facebookのウォールに書きこませるスクリプトを仕込んで、より拡散させやすくしたものもあったようです。
具体的には
- 「われわれはみなさんに日本の津波の映像をお届けし続けるFacebookページを作りました」と書いて誘導
- そのFacebookページには「津波が足元まで来ている!」といった文章と、動画再生プレイヤーに見せかけた画像がある
- その動画を再生しようとしてクリックすると、ユーザは携帯電話の番号を入力する画面に移る
- それをトリガーとして、其のページへが自動的に「いいね!」される
- 其のページから悪意のあるサイトへリンクが貼られている
といったものだったようです。これは厄介ですね。
日本でも震災の時もそして今も、真偽を判断する前にShareしたり、いいね!」してしまうことが問題になっています。たくさんの人がいいね!していたら、きっとたくさんの人が其のページに来るでしょう。
事件や災害が起きた時の情報収集は落ち着いて
少なからず被害も出たようで、セキュリティ関連企業も警告を出したりしていたようです。
災害や事件の時、情報収集する側も冷静になってそれを行わないといけないな、と改めて思いました。
情報を発信しているならまずは他の人に対して、そしてそうではない人でも自分に何かよくないことが起きます。
いろいろな意味で情報を焦って探していた時期であり、もちろんやる方が責められるべきことなのですが、やはりなんとか冷静を保つことが大事だなと感じました。
もしもっと厄介なウィルスだったら
この時は、大したウィルスではなかったのでよかったですが、これが厄介な代物かつ日本国内で展開されていたら、あの震災の時に一気に広がっていたのではないかと思います。
特にインターネットはあの時かなり重要な通信手段だったはず。
また、スマートフォンしかり。スマートフォンのウィルスだったらもっと深刻化していたかもしれません。いわんやTwitterなどを介してであればをや。
恐ろしいことです。
みなさんも、ぜひご注意下さい。
では、あらためまして、お祈り申し上げます。
今日からまた、できることを精一杯やっていこうと思っています。
Photo martinluff
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