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計測できそうでできない多くのこと。エンピリカル(実証的)アプローチで。

法則をみつけ、公開し、プレゼンスを向上する方策

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自身でみつけた法則を公開していくトヨタさんのことを書いた吉川さんの記事を拝見しておもしろいと思ったので私も思うことを。

私も規則性や傾向をみつけていくほうの立場にあるので本当はうかうかしていられないのだが、トヨタさんのすごいところは法則をみつけることももちろんだが、それを公表しながら品質に対する姿勢をアピールされているところにあると思う。「法則をみつけてるヒマがあったら開発を手伝え」という声が強かったり、「そんなのたまたまだからオレのプロジェクトにあてはめるなよ」「・・・を使ってるからそんなことになるんだ。オレのやり方でやればそんなのみつけなくていいんだよ」などなど批判しようと思えば枚挙に暇がないだろう。

仮に法則についてコンセンサスを得られたとしても、公にするリスクのほうに注意がむいてしまってなかなか承認が出なかったりする(ノウハウの流出や現状が推察されてしまう)等、法則を発見することと同じくらいそれを公にする(することについて肯定的な文化の醸成)のは難しいと思う。

トヨタさんのすごいところは、それを公にしていく文化とそれによるプレゼンス向上(品質に関する)の効果についてよく理解されていることではないかと思う。

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