過去日本最大の津波は80m。そして、太平洋岸の多くの地域は過去大津波に襲われているという事実
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過去、日本で発生した津波で一番高かったのは、1771年4月24日に沖縄・八重山地震で発生した「明和の大津波」。
石垣島での津波の最大波高は40メートル、最大遡上高は80メートルと言われています。
琉球大学理学部 中村衛研究室の調査によると、この津波で、八重山諸島で約9000人、宮古島で約2000人の死者が出たそうです。
津波直後から疫痢・マラリア・伝染病が流行。その後は塩害の影響で農作物の生産が低迷して餓死者も出て、100年後の明治には人口が1/3にまで減少したと記録されています。
先日、「日本の過去1000年以上の地震年表で、日本の地震の傾向がかなり分かる件」でも書いたように、過去日本の地震で大きな被害を生み出しているのはほとんど津波によるものです。
過去、日本で1万人以上の死者を出した地震は十数件発生していますが、このうち津波が関わっていないのは、1855年の安政江戸地震(死者4,700~11,000名)と1923年の関東大震災(死者・行方不明105,385名)だけ。
実際、太平洋沿岸のほとんどの場所では、百年単位で大きな津波に襲われています。
三陸地方では50年単位でしょうか?そう言えば、小学生の頃、三陸地方はいつも津波に襲われていた、ということを教わった記憶があります。
私は海岸の風景が昔から好きでしたが、東日本大震災後は、「この海岸線で高台はどこか」を気にしつつ少し複雑な気持ちで眺めるようになりました。
日本の海岸線には、原発に限らず、日本のインフラを支える多くの施設があります。
これからも、「想定外」を「想定内」にする努力は、続けていきたいものです。
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