「何もすることがありません。でも忙しい!」
この不思議なメッセージ、昔、お世話になった方からいただいた年賀状にあったメッセージです。
ご想像の通り団塊の世代の方で、2-3年前に退職されました。
不思議ですよね。何もすることがないのに、忙しいというのは。
でも、この方と一緒に仕事をさせていただいた頃のことを思い出すと、「確かに、そうかも」と思います。
とにかく、仕事が大好きで、徹底的に仕事をします。
「仕事が一通り片付いたので、ちょっとリラックス」ということは、絶対にありません。必ずいつの間にかどこからか仕事(=解決しなければならない問題)を見つけてきて、嬉しそうに取り組みます。
残業? 全く厭いません。というか、残業大好きです。デフォルトで午前様です。当時20代で若かった私も、徹底的に付き合いました。でも、そのタフな体力は全くかないませんでした。
曰く、「永井さん、ボクは仕事が楽しくてしようがないなぁ。ホント。ん、永井さん、仕事、辛いの?」
いえいえ、辛いって訳ではなく、私もそれなりに仕事は楽しませていただいていたんですけど、体力的についていけないだけです。
本当に、色々と学ばせていただきました。
全く家庭を省みないそのワーキングスタイルですが、でも、不思議なことに、家庭はうまく行っているのですよね。
一度、ご自宅に招かれたことがありましたが、完全に奥様が家庭を仕切っていました。
先日、妻と一緒に映画を観にいきましたら、偶然、退職されたこの方が奥様とご一緒に同じ映画を見に来ていました。奥様曰く、「ほら、アナタ、ちゃんと挨拶しなさい!」 やっぱり奥様の言いなりでした。
ううむ、家庭円満の秘訣はやはりここですね。
「何もすることがありません。でも忙しい!」
というメッセージを見て、退職後は、上司に代わった奥様に対して、甲斐甲斐しく仕事をする姿が目に浮かび、大変微笑ましく思った次第です。
でも、何もすることがないのに、何で忙しいんだろう?
やっぱり不思議だ。