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「20代は転職厳禁」という意見

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最近、就職して1-2年程度で、「この仕事、いいと思ったけど、やっぱり自分に向かないから転職する」という人が多いようです。

一方で、ヘッドハンターの古田英明さんが、「20代は転職厳禁 捨て駒になるな」という記事を書かれています。日頃、私が思っていて共感した部分を紹介させていただきます。

---(以下、引用)---

・若いうちに「ちょっと給料が上がるから」とか「ちょっと会社の見栄がいいから」とかいうような理由で転職したら、一生を誤る

・20代で転職を繰り返せば、いつまでたっても新米の使い走り。30代だって、新しい職場では新米からの出直し、マイナスからのスタート

・荒っぽい言い方だけど、最初の仕事は何でもいい。あとはそこで縁を生かしていけるかどうか。20代はその会社でじっくりいろいろ教えてもらう。それで何年かのお礼奉公をする

---(以上、引用)---

ヘッドハンターの方の意見なので、

「単なるアーム(腕)ハントか、レッグ(足)ハントだろ」

という話は、説得力がありますね。

実際、社会人1-2年目に転職して、本当に自分の適性がある職が得られるならば素晴らしいのですが、現実には難しいのではないでしょうか?

理由は、仕事を始めて1-2年程度では一人前にはなれないからです。
そして、一人前にならないと、本当の自分に向いた仕事は分からないからです。

社会人になって3-4年の間は、必死に頑張って使い走りからなんとか一人前に成長するまでの大事な期間なのではないでしょうか?3-4年、できれば最低5年位は留まってがむしゃらに仕事をしたいところです。

この貴重なタイミングで転職する、ということは、言い方を変えると、自らスゴロクのふり出しに戻ってしまうようなもので、もったいないように思います。

田坂広志さんは著書「知的プロフェッショナルへの戦略」で、以下のように語っています。

---(以下、引用)---

 ....ビジネスマンが働くことによって得られる「リターン」には、このような「マネー・リターン」(金銭報酬)の他に、「目に見えない四つのリターン」があるのです。

 それは何でしょうか?

(1)ナレッジ・リターン(知的報酬)
(2)リレーション・リターン(関係報酬)
(3)ブランド・リターン(評判報酬)
(4)グロース・リターン(成長報酬)

 この四つのリターンです。

---(以上、引用)---

「ちょっと給料が上がるから」「ちょっとかっこいい会社だから」転職することは、確かに最初だけはいいかもしれませんが、長い人生で自分の成長を考えた場合はそれはあまり重要なことではないのかもしれません。

もし金銭的な理由だけで転職をお考えだとしたら、それはより素晴らしい成長の機会を自ら潰している可能性があるのではないでしょうか?

もちろん、転職のたびに見事にキャリアアップなさっている方もおられます。実際、オルタナティブ・ブロガーの方々は、そんな方が沢山いらっしゃいますね。

私の同期にも、確固たるビジョンを持って、若くして別の会社に移ったり創業したりして、成功した友人が多くいます。

一方で、その逆もまた真なり、です。

古田さんが記事でもおっしゃっているように、今の場所で一生懸命頑張ってみるのも、またよいのではないかと思います。

Comment(4)

コメント

おおた

私も「できれば最低5年位は留まってがむしゃらに仕事」したかったんですけどねぇ…会社が売り上げのために顧客を裏切るような違法行為を指示してこなければ。
 まあそこで正論を主張した結果が「自らスゴロクのふり出しに戻ってしまう」わけでして。「素晴らしい成長の機会を自ら潰して」しまったのは自分ですが、法の目を潜り抜けるスキルを磨いていくのもなんだかなぁ、と(苦笑)(そういうスキルが必要とされる業界もあるでしょうけど、私の趣味じゃないですね)。
 この手の転職コラムで『望まない転職を余儀なくされる』ケースが往々にして抜け落ちているのが気になります。突然の倒産とか。

soel

上のコメントの方と似た意見なのですが、
勤めている企業の方向性や、
自分の生き方と合わない場合についても
同様なのでしょうか?

会社に入る前に確かめる必要があったのは事実ですが、
全てにおいて公開されているわけではないのもまた、
実情だと思います。

このような状況を考えた場合、
若いうちに振り出しに戻ってやりなおすことは
必要なのではないかと思うのですが、
どうなのでしょうか?

おおたさん、コメントを下さり、感謝いたします。大変なご経験をなさったのですね。
その状況に面して、おおたさんが色々と考えられたことも、大きな目で見ると他ではなかなか得られない貴重な仕事の経験の一つなのかもしれませんね。
今回のエントリーは、「自分に向いていないから転職しよう」という動機について書かせていただきました。しかし一方で、おおたさんのように本当はその場で頑張りたいのだけれども、違法行為に加担したくないということで、已む無く望まない転職を余儀なくされた方もおられるのですよね。
ブログとして一般に読める範囲の限られたスペース内で語る限界を感じますが、今後は他の話題を取り上げる場合も、できるだけ網羅的にカバーしていきたいと思います。
ありがとうございました。

soelさん、コメントありがとうございました。
 
>>会社に入る前に確かめる必要があったのは事実ですが、
>>全てにおいて公開されているわけではないのもまた、
>>実情だと思います。
 
これは全くおっしゃる通りで、soelさんも実感されている通り、会社の内情というのは、実際に入ってみないとなかなか分からないのではないでしょうか? そこで、
 
>>このような状況を考えた場合、
>>若いうちに振り出しに戻ってやりなおすことは
>>必要なのではないかと思うのですが、
 
という考えも当然出てくる訳ですが、自分が「これなら自分の生き方に合う」と納得するまで若いうちに何回も降り出しに戻ってトライするのか、それとも今の場所で頑張るのか、というという話になると思います。でも、やはり会社の実情は、外から分からないのは同じなのですよね。
もちろん、おおたさんのように入った企業が違法行為に加担していて、やむをえず転職するということもあると思います。
 
このエントリーでご紹介した古田さんはこんなことも言っています。
  
「最初から天職に出合うなんてあり得ない。それなら出合った仕事を天職にできるかどうか。やれるところまで思い切りやってみようということ。
(中略)
結論はやっぱり、目の前のことを一生懸命やる以外に、何も開かれることはないということ。それ以外はすべて逃げだから。」

 
この古田さんの意見も、一つの意見です。
自分の生き方とは何なのか、改めて深く考えるのもいいかもしれませんね。

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