広告≠宣伝 & 広告=バリュー・プロポジション の時代
「POLAR BEAR BLOG: 広告は必要ない、だから宣伝っぽいものは無視される」を読んで、自分が出しているWeb広告のことを思い出しました。
「Web広告」といっても私が仕事で出している広告ではなく、プライベートでOverTureを使って出している合唱団の団員募集用のWeb広告です。
非常に興味深いことに、この広告を見た人に実際に話を聞いてみると、ほとんどの人は「自分はYahoo!やMSNを検索して見つけた」との認識しか持っていません。
言い換えると、「自分は広告をクリックした」という認識を全く持っていません。
このWeb広告、十数個の検索キーワードの設定と、20文字程度のシンプルな文章で見る人にとっての価値をいかに分かりやすく表現するかがカギです。華やかなデザインのバナー広告とは全く無縁の世界です。
このような簡単な仕掛けにも関わらず、大きな成果が上がっています。
恐らく、GoogleにしてもOverTureにしても、「広告は必要ない、だから宣伝っぽいものは無視される」ということがよく分かっているのでしょう。
このような私のプライベートでのささやかな経験も含めて考えてみると、今後の広告においては、デマンドを喚起するためのart workの必要性は少なくなっていくように感じています。
むしろ、シンプルなメッセージの中で、実際の商品・サービスが顧客に提供する価値を明確に表現していく必要があるのではないでしょうか? 従って、最初にバリュー・プロポジションを明確に定義することが、ますます重要になります。
一方で、商品やサービスの差別化が難しくなっている現在、ブランディングの重要性は増しています。ブランディングが差別化のカギ、言い換えれば信頼性のカギになってきているからです。
Art workは、むしろブランディング確立のためにこそ必要になってくるように感じています。