【Dreamforce便り】マーケティングEVPのGeorge Hu氏にインタビュー
Salesforce.com社Marketing EVPのGeogre Hu氏にインタビューしました。以下、抜粋です。
Chatterなどのソーシャル・コンピューティングの普及により電子メールはなくなると思われますか?:
「近い将来になくなることはないと思いますが、メールからソーシャル・メディアへの移行は必然的な流れだと思います。若い世代はtwitterや facebookを好んでおり、ほとんどメールを使わない人がいます。企業内の応用で考えてみても、たとえば当社CEOのMarkに一般社員がメールを送 るのは躊躇するでしょう。しかし、たとえば、Markが重要顧客担当者のChatterをフォローしてその動きを知るのは容易にできます。明らかに、ソー シャル・メディアはメールと比較して企業内の情報伝達を効率化します。」
Chatterは企業の全社員が使うことを想定しているのですか?:
「はい、その通りです。当社にとって初めての全社向けアプリケーションと言えるでしょう。今までのアプリケーションは顧客と直接対話する社員向けでした。その意味でもChatternには大きな機会があると言えます。」
Chatterのベータテストは始まっているのですか?:
「一部のお客様に機能の説明はしていますがテストはまだ始まっていません。来年の初めにベータテストが開始され、その後に一般向けリリースとなるでしょう。」
ソーシャル・メディアが社内で使用されることにより、内部統制の担当者などが反対することはないでしょうか?
「Chatterは内部統制担当者にも歓迎されると思います。Force.comの基盤機能と統合されていることからセキュリティやプライバシーの 設定がそのまま適用されます。社内でtwitterやfacebookをそのままで使っているよりもはるかにコントロールしやすいと言えます。」
本日、CAやbmc softwareとの提携が発表されましたがその意義をどう考えますか?また他のISVとも同様の提携が行なわれるのですか?:
「これらの主要ISVがForce.comへの移植を行なってくれたということは、Force.comがひとつのプラットフォームとしての信頼感を勝ち得た証拠であると思っています。これを契機にして他のISVも同様の動きを取ることを期待しています。」
今後他社も企業向けソーシャル・コンピューティング製品を出してくると思いますが、Chatterの差別化要素はどこにありますか?:
「第一に、Salesforce.comのアプリケーションとの統合がなされている点があります。これによりChatterでの会話を業務と密接に 関連したものにできます。第二に、Force.comの基盤上に構築されている点です。これにより、セキュリティなどの一元管理が可能になります。」
様々な質問のほぼすべてにクリアーにお答えいただきました。同氏とは昨年もちょっとお話していますが、一言で言うと顔に「聡明」と書いてあるような如何にも優秀そうな人です。
※ 本記事はテックバイザージェイピー公式ブログ「栗ブログ」からの転載です