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作詞家の阿久悠氏が亡くなられたわけですが、

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私は、まさに阿久悠作品と共に育ったという世代なので感慨深いものがあります。ご冥福をお祈りいたします。

それにしても、驚くべきは、氏の多作ぶりと作品のバラエティの豊富さです。詞を量産するのは曲の量産よりも大変であると言われています。また、氏の場合、詞については、ほとんどパクリ疑惑がないというのも特筆すべきだと思います(タイトルについては、意図的に借用したと思われるものが多いですが- 「勝手にしやがれ」、「時の過ぎゆくままに」等々)。いずれにせよ、史上最強の職業作家のひとりと言えるでしょう。

ところで、氏の作品を読みたい方は、Yahoo! ミュージック等の歌詞検索サイトで見ることができます。もちろん、ちゃんとJASRACに料金を支払っている合法的サイトです。JASRACのような著作権管理団体があることで、いちいち著作権者の許諾を得なくても、金さえ払えば歌詞を閲覧できるわけです。金はサイト運営者が(通常は広告料の一部から)払いますから、ユーザーとしては無料で合法的に歌詞を閲覧できることになります(JASRACが著作権者に対して、最小限のピンハネで公平に利用料を分配しているかという点については議論の余地はありますが)。

著作隣接権(レコード会社、実演家の権利)についても、早く同様の仕組みができないものかと思います。

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