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プログラミングでメシが食えるか!?

洋包丁の柄の交換

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またまたどうでもよい話題ですが、洋包丁の柄を交換してみました。ほとんどの和包丁は簡単に柄の交換ができるのですが、ほとんどの洋包丁は結構大変です。

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まずはもともとついている柄を外します。ここがある意味、洋包丁で一番面倒なところかも知れません。ほとんどの洋包丁は柄が単純に接着や挿入でついているのではなく、接着された上に金属のリベットのようなものもで固定されています。元の柄を破壊しても良いのですが、そうすると形状を見比べながら作業できなくなりますので、できるだけ元の状態を残したまま外すために、リベットのようなものをドリルで削り、叩き出して外しました。接着もされていますがかなりボロボロでしたので、それほど苦労せずに外せました。

元の形状を新しい素材にマジックで書いて、ざっくりと切り出しておきます。今回はココロボウッドマイカルタを使いました。本物の木材を積層して固めたもので、水に強いので包丁にちょうど良さそうですが、結構硬いので加工が少し大変なのと、削りカスに接着剤というか樹脂も含まれるのであまり吸い込むと体に良くないかも知れません。

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もともとの柄はヒルトと呼ばれる金属の鍔のようなものがついていませんでしたが、包丁だとそこから水分が柄にしみこみやすいのと、見た目が安っぽいのと、そもそもヒルトの加工をしてみたかったのでチャレンジしました。素材は洋白(銅とニッケルの合金)です。接着だけですとずれたり外れたりするのが心配ですので、直径2mmの洋白線を2本使ってカシメて固定しました。接着も多少隙間があるのを埋める目的で、アルミ粉が混ざったエポキシ接着剤を使い、硬化に時間がかかるのでオーブントースターで加熱して時間短縮しました。包丁がオーブンに入っているのはなかなか見かけない光景ですね〜。

なお、2mmの洋白線を通すために、包丁本体に2カ所穴を開けましたが、焼き入れ加工後の包丁はステンレス製でもとても硬く、たった2mmの穴でもかなり時間がかかりました。ハンドドリルで、包丁も手で押さえて空けましたが、危険ですので本当はボール盤で、ちゃんとバイスで固定してやりましょう。

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ヒルトがついたら、柄を接着します。接着と同時に、ボルトで固定しました。こちらもエポキシ接着剤で、硬化時間を短縮するためにオーブントースターを使いました。ボルトは柄を整形する際に削って面一にします。

硬化後、ざっとリューター+サンドロールで削ってみましたが、大量の木粉が舞い散り、これでは部屋中が木粉だらけになるので、まずはここまでで中断。

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ベランダでリューターを使っても、やっぱり木粉が大変で、妻にも怒られたので、、ちまちまと手でヤスリを使ってもう少し加工を進め、それっぽい感じになってきました。

なお、カスタムナイフですとナイフ本体の金属部分がそのまま柄の形と同じにするものが多いのですが、この包丁は柄の上半分しか金属部分がないため、アルミ粉入りエポキシ接着剤を隙間に充填して、金属があるようなイメージにしてみました。

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しかたないので、防塵ボックスとダストコレクターを購入しました。防塵ボックスは昔も持っていたのですが、作業しにくいわりにはあまり効果がなかった感じでしたが、ネットでいろいろ調べて、ダストコレクターと合わせるといけるのでは?と期待して買ってみました。木粉には効果絶大ですね〜!金属粉はほぼ吸い込まれず飛び散るのですが、それは防塵ボックス内で留まるので問題なく、木粉は飛び散るものもありますが、空気中を舞うようなものはしっかり吸い込んでくれました。部屋の中はほとんど気にならないレベルです。

さらに、金属でも木でもスイスイ削れるように、超硬カッタービットも買ったので、快適に整形が進み、ざっくりと形が決まったらサンドペーパーに。

サンドペーパーでならすときには防塵ボックスはなしで、ダストコレクターの上で作業してみましたが、それでもかなり吸い込んでくれて快適でした。

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こんな感じに出来上がりました。本当はもっと丁寧に仕上げたかったのですが、妻から「いつになったら包丁使えるの?」と催促されたので、細かい不満は諦めて完成としました。

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ヒルトがついたのと、ココロボの綺麗な色合いのおかげでだいぶ高級感が出ました。握り心地も良い感じです。

柄が朽ちてくると金属の芯もいくらステンレスでもそのうちボロボロに錆びてしまいますので、柄はボロボロになる前に交換したいところですが、洋包丁は大変ですね〜。

この包丁は大した値段ではないので、買い換えれば良いのですが、妻が長年愛用していて、やっぱりこれが使いやすいらしいので、包丁の数倍のお金をかけて素材と道具を揃えてやってみました。もともとリューターやドリル・バイスなど一般的な工具を持っていても結構なお金がかかりましたが(高級な包丁が買えるほど・・・)、なんでも興味を持ったら自分でやってみたいタイプなので、これもまた1つの良い勉強になったと言うことで。。

我が家にはもっと良く切れる高級な包丁もあるのですが、鋼なので錆びるのと、重たい、切れすぎて恐いなどの理由で妻はこの包丁が好きらしいです。柄の交換作業中の4日間、鋼の包丁を使っている間に見事に刃が錆びてしまいましたので・・・。

柄の素材や接着剤などはMatrix-AIDAさんから購入しました。なかなかこういうものは売っていないので、ありがたい存在です。

その後、バフ掛けして金属部分もなんとか満足できるくらいにして一応完成!

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