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プログラミングでメシが食えるか!?

自作カスタムIEM:オリジナル構成(2)

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前回の続きです。

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中音担当のDTECに無理矢理ベント穴を開けてみました。0.051mmを使いましたが、これでも大きすぎかもしれませんね・・・。

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ベント穴の有無を周波数特性で比べると、ほとんど差が出ませんでした。なんとなく聞いた感じでは低音が豊かになった気もしますが気のせいかもしれません。

ということで、まあできることは大体試したので、このへんで妥協して完成させることにしました。

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あらかじめ作っておいたフェースをつけます。今回は音質をUltimate Ears 11Proに似せるのを目標にしましたので、ロゴもUltimate Earsを真似て自分のイニシャルで作ってみました。こういう細かいロゴは手作りではやっぱり本物に勝てませんねぇ・・・。

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UV照射して固めて・・・

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リューターで余分なところを削ります。

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こういう作業は楽しいものです!

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サンドペーパーで全体をヤスって大きなデコボコをできるだけなくし、さらにリューターで全体が艶消しになるまで削ります。3Mのラジアルブリッスルディスクのイエローを使います。こうしておくと、この後のUVレジンによるコーティングの際にはじかれにくいのと、食いつきがよくなるだろうと思っています。

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ほんの少し青に着色したUVレジンで全体を綺麗にコーティングします。

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すぐにUV照射はせず、エンボスヒーターで温風を当てて気泡が抜けるように気をつけ、しばらく全体を馴染ませて、さらにはじかれている部分がないことを確認してからUV照射します。はじかれているところは後で結構目立って気になるので、UV照射する前に見つけて塗り重ねて置きます。

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いやー、我ながら素晴らしい仕上がり!過去最高ですね。

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コーティングする前にきちんと全体をヤスったのと、筆を新調したのがよかったのだと思います。

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自分でリシェルしたUE11Proと並べると、ロゴの出来の悪さと、青がちょっと薄すぎたのが気になりますが、まあ、UEでもこういう薄い青も選べるので気にしないことにします。

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今回の方が透明度が断然高いです。

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タンタルコンデンサー・抵抗もよく見えます。

さて、ここで周波数測定で使いたかったマイクユニットWM-61Aが届いたので・・・

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さっそく半田付けして使ってみました。

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これまで使っていたマイクは他で使っている人を見かけないので、多くの人が使っているWM-61Aも使ってみたかったのでした。すでに製造中止になっているので少々プレミア価格でしたが・・・。

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使い方はこれまでと同じです。

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赤が従来から使っていたマイク、青がWM-61Aです。うーん・・・WM-61Aは50Hzにノイズが乗っていてちょっと変なピークが出ていますが、まあ、それを気にしないことにすると、高音の結果がだいぶ違いますね。WM-61Aの方が弱く出ています。まあ、どちらもピークの位置などは同じ感じなので、同じマイクを使って相対的に比較している分には、どちらでも良い感じもしますね。

さて、せっかくなのでWM-61Aを使って、今回作った3way機の仕上げ調整をします。できるだけUE11Proに似た周波数特性にする調整です。低音側チューブに音響フィルターを追加して調整します。ちなみに、もともとユニット近くにグリーンのフィルターはつけていて、それでもフラットくらいなので、さらに追加で以下のフィルターをつけてみている感じです。

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音響フィルターはブラウン・グリーン・レッド・オレンジ・イエローの順に高音がカットされます。他にグレー・ホワイトもありますが、それらはより高い方だけをカットするので今回は中音域の調整なので測定していません。

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全部重ねるとこんな感じで、中音域を変化させることができます。個人的にいろいろカスタムIEMを作って分かったことが、中音域が盛り上がっていると安っぽい音になるということに気がつきました。個人的な好みかもしれませんが、中音域は元々耳が良く聞き取るので、そこが強いとそこばかり聞こえてしまい、低音・高音が相対的に弱く感じてしまうのではないかと思います。今まで作ったもので気に入らないのは全て中音域が盛り上がっているのです・・・。

高音側と低音側のチューブが分かれていると、今回のように低音側の音響フィルターを調整することで中音域を調整できますが、1ユニット1チューブですと中音域だけ調整することは不可能なので、ユニット自体の特性を活かすしかない感じですね。

ちなみに、追加フィルターなしのフラットな状態でも悪くはありません。ちょっと低音が物足りないくらいです。これが盛り上がるとイマイチになります。

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こういう感じになると、安っぽい音であると共に、かなり音に癖を感じます。

さて、UE11Proに近いのは、レッドかオレンジを追加した状態です。

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どちらも捨てがたいのですが、一応レッドを選択しました。このグラフは左同士の比較です。完全に同じではありませんが、まあ、聞いた感じでもそれなりに似た音質にはなった感じです。同じボリュームで実際に音楽を聴くと、UE11Proの方が2段くらい大きな音で鳴っている感じですが、グラフだとあまり差が出ないですね。

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最後に、WM-61Aで今回作成したもの、UE11Pro、TripleFi10Pro,GK31732を測定した結果を載せておきます。いずれも好みの音で、やっぱり中音域がやや下がっているのが好きです。TF10Proは高音が弱く見えますが、聴いた感じではそれほどでもないのですけどね。

まあ、まずはUE11Proと似たような音が出るカスタムIEMがもう1個作れて嬉しい限りです!

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