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プログラミングでメシが食えるか!?

生まれ年製造バイオリンのさらなる塗装調整

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8月末に生まれ年製造の「スズキバイオリン 特1」を再塗装したことを書きましたが、あれから半月くらい経ち、塗装もほぼ完全に乾燥し、音も良い感じになったのですが・・・やっぱり塗装が少し気に入らず、

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艶ありの「レッド」「クリアー」を追加購入。結局「艶消しレッド」は私としては要らなかった感じです。

本当は私好みの色にするためには、「グラウンド・クリアー」「ゴールデン・イエロー」「レッド」「クリアー」と塗れば良いと思います。

とはいえ、全部剥がしてやり直すのは大変なので、気に入らない部分を修正することにしました。

・側面はかなり赤が残っているので、表裏が相対的に赤が薄いのが気になる
・塗装表面をもう少し綺麗にしたい:アルコールで薄めてから塗装した方が塗りやすいと気がついたのでなおさら
・完全に塗料が乾燥してみると、もう少し塗装が厚い方が音が好みになりそうな気がする

ということで、前回の状態の上に修正をしていきます。表裏にレッドを薄く2回塗装しました。アルコール塗料にもだいぶ慣れたので、それなりに綺麗に塗れるようになってきました。前回は雨ばかりの時でしたが、今回は晴れているので乾燥も早いです。

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さらに、クリアーを薄く全体に塗装した状態です。

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これで良いかと思ったのですが・・・何となく今度は側面のレッドの方が薄い気がしてきました。側面は使い込んだ雰囲気で端が濃くて真ん中辺が薄い感じにしたのですが、そもそも最近の好みは新作バイオリンのようなムラの少ない状態なのでなおさら気になってきました。

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クリアーも塗った後ですが、さらに側面にレッドを薄く塗装しました。大体同じくらいの色合いになってきた感じでしょうか・・・。

これでOKと思って、乾燥後の表面の荒れている部分や埃のついた部分を修正していたら、ついついやり過ぎて、塗装面を一部アルコールで溶かしすぎてしまいました。

また表面のみやり直すか悩んだのですが、せっかくアルコール塗料のノウハウをつかんできたので、なんとかピンポイント修正することに。結局、さらに上塗りでごまかすのは上手く行かず、その部分だけサンドペーパーで色のムラがなくなる状態までできるだけそっと削って、その部分を再塗装するのが一番でした。周囲と少しだけ重ねて上手くぼかす感じで。

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ということで、細かいところも大体満足できる状態になり、乾燥中。あまり直射日光は良くない感じですが、部屋から出したり入れたりで、乾燥をできるだけ早める感じで。

その後、ギター用のコンパウンドとバフで磨きだしてみようとも思ったのですが、アルコール塗料はギター用コンパウンドの溶剤でやや侵されることに気がつき、さらに修正・・・。

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ということで、やっと弦も張り直して完成。赤みが少し強くなり、私好みの色に。新作バイオリンと呼ぶには少しムラがありすぎるのですが、まあこんなもので。。

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裏も以前よりは少し赤くなりました。それでも、艶消しレッドでボテッとしていた状態とはだいぶ違い、トラ杢も綺麗に見えます。

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側面も少し赤が強くなり、あまり濃淡が目立たないようになって、前回よりは新作っぽい雰囲気に。

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側面と表面の色合いの差もほぼ気にならない程度になった感じです。

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裏面も大体同じ濃さで、トラ目も見えるくらいで。

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以前よりは塗面も滑らかに仕上がりました。

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ヘッド部分は少しだけ赤を強くしたくらいで、あまりいじっていません。

これでまたどんどん弾きたいところですが・・・前回、すぐにアゴ宛を装着し、肩当ても付けて演奏していたら、乾燥したと思っていても、実は塗装がまだ柔らかかったため、かなりデコボコになってしまったので、肩当ては付けずに少し演奏して、この撮影を終えた後、アゴ宛も外して、さらに乾燥することにしました。

幸い、高校時代のバイオリンも弦をまともなものにしたらかなり良い音になったので、しばらくはそちらで練習できますし、今回はじっくり乾燥させます。

ということで、私なりのアルコール塗装のポイント

・アルコール塗料は薄めずにと書いてあることが多い気がするが、薄めた方が塗りやすい
・すぐに下地を溶かすので、刷毛は2度くらいしか往復させない
・修正するときは、塗り重ねてごまかそうとせず、サンドペーパーで削ってから
・表面が乾燥してもかなり長いこと塗装自体は柔らかいので、肩当ては当分装着しない方が良い
・艶消しは薄めて試せなかったので本当は違うかも知れないが、かえって難しい
・テカテカ・ピカピカにしたかったらテレピン油系のオイルニスの方が良いと思う
・アルコールニスの良さはとりあえずの乾燥の速さ:長時間吊しっぱなしは一般家庭では困難なので
・アルコールはそれほど臭くないし、頭痛になったりしないので、部屋の中でも気にせず塗装できるのもお手軽
・表面のちょっとした修正ならアルコールを含ませた刷毛でなぞるだけでもOK:そのくらいすぐに溶ける
・クリアー以外は色むらになりやすい:本当は一度塗る度にサンドペーパーで平滑にしてから塗り重ねると良いと思う

という感じでしょうか。

安い中古品をボロボロのまま使うのも味があるでしょうし、こうやって自分好みに仕上げるのもまた趣味の楽しみ方。高級品は怖くて自分で加工などしたくないでしょうけれど、安物は安物なりの楽しみ方があるものですね。

しかし、今どきの売り物バイオリンをみると、ほとんどがアンティーク仕上げで、新作風のムラのない綺麗な仕上げは、余程の安物か、本当の手工新作バイオリンくらいしかなく、なかなかお手軽価格のものがないのですねぇ。高校時代は安物を骨董品のように改造して使っていましたが、今はむしろ新作風が好きなのはやっぱり天の邪鬼なのですかねぇ。

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