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事業アドバイザーとして活動する以前は、会社の経営者として様々な事業を立ち上げていました。その時代の失敗談、成功談から最近の事業アドバイス事例、改善事例など、事業繁栄のヒントになる実体験を書きます。

メーカーの名義貸し

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設計事務所から「ステンレスプールメーカーとして疑問がある」という話が出て、一日が経ちました。

当日は頭に血が上っていたのですが、冷静になって考えると、後から言うのは良くないとしても、疑問があるのは当然です。

冷静になって考えなくても、元々疑問だらけですが。(笑)

工事現場では、塗装会社が青いプールに白いラインを引いているところでした。

遠くから見るときれいな白いラインがスカッと引いてあるのですが、近くで見るとガタガタです。(笑)

ガタガタとは言いすぎですが、本当にそんな感じなのです。

どうしても塗料にムラが出ますし、ラインを引くためのテープをはがすと、その下に塗料がにじんでいることもあります。

底面の青い塗料も遠くから見るときれいですが、近くで見るとムラがありますし、ゴミを削った跡もあります。

その様子を見て考えていると、爆弾を抱えているような気がしてきました。

何もないと思いますが、何が起こっても不思議ではありません。

今は何もなくても、何年もしないうちに何かが起こる可能性を秘めています。(笑)

何かがあれば、当然ながらメーカーとしてケツを拭かなければなりません。

建設会社の所長と相談すると、設計事務所の意向としては、他のメーカーの名前を出すことを提案しているということです。

その案を聞いて、爆弾を抱えている以上は、その方がいいのではないかと思いました。

言うまでもありませんが、爆弾を抱えているのは私の会社以外は知りません。

現状を知れば、お金を払っても名前を貸してくれるところはないでしょう。

でも、他のメーカーが施工したことになっていれば、爆弾が爆発すれば、そのメーカーの責任になります。

今回はその方が得策だと判断して、そのようにしてもらうことにしました。

ただし、そのステンレスプールメーカーは、プール周辺工事も請け負う上場企業の建設会社です。

その名前を聞いて、あらためて大それたことをやっているのを感じました。(笑)

名義貸しのような形になりますし、責任もかかってきますので、それなりの費用がかかるということです。

私は得策だと判断したのですが、表面上は仕方なく受け入れることにしていましたので、費用は一切出さないと言いました。

さらに、「実際はどうあれ、そのメーカーの名前になった以上は、何があっても私は知りませんよ。いいですね?」と念を押しました。

そのメーカーの下請けとして契約して名前を出すことも言われましたが、断りました。

そんなことをしたら、何かが起こったら責任を取らなければなりませんので、「名前を出さない以上は、一切関係ない」と言い切ったのです。

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