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事業アドバイザーとして活動する以前は、会社の経営者として様々な事業を立ち上げていました。その時代の失敗談、成功談から最近の事業アドバイス事例、改善事例など、事業繁栄のヒントになる実体験を書きます。

ステンレスプール工事の正式受注決定!

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従来の受注金額(定価)よりも4割ほど安い金額で、チャンピオン制を無視して、ステンレスプール工事の受注をすることになりました。

まずは私の出番はなく、親会社が建設会社に交渉に出向きました。

以前に受注したことがある建設会社で、今回はJV(ジョイントベンチャー、共同企業体)ではなく、一社だけということでした。

以前に取引があった建設会社で、4割安い受注金額を提示すれば問題ないという話でしたので、安心していました。

そして、予定通りに決まり、私の出番がやってきました。

親会社の担当者と一緒に建設会社の本社に出向き、話をすることになったのです。

担当者が同行してくれましたので、細かいことを突っ込まれても大丈夫というのはありましたが、さすがに緊張しました。

でも、実際はあれこれ言われることもなく、突っ込まれることもなく、「うちとしては、きっちりやっていただければ大丈夫ですよ」と言ってもらうことができました。

いつもの調子で、「準備は万端ですので、任せておいてください!ガハハハ」という態度でしたので、先方も安心したのでしょう。(笑)

もちろん、準備万端ではなく、パーツの製造ができそうな工場が見付かっただけですが、いつもの自信満々の調子が炸裂していたのです。

その日は良い話で終わったのですが、まだ続きがありました。

設計事務所が難色を示してきたということで、建設会社の所長から連絡があったのです。

事務所に来てくれということでしたので、すぐに日時を決めて行くと、難しい顔をしたおっさんが出てきました。

難色を示していると聞いていた通り、しかめっ面で見るからに「難色を示しているぞ」という顔と態度です。

キン肉マンが「肉」なら、難色の「難」が顔一面に書いてある感じですね。(笑)

設計事務所の偉いさんか社長という立場もあるのでしょうが、普通にしゃべっているようで、ものすごい上から目線でした。

そのおっさんの雰囲気に飲まれそうになりましたが、建設会社の所長がうまい具合にフォローしてくれましたので、話は問題なく進みました。

所長と会うのは2回目ですが、すでに仲良くなっていましたので、「新しいプールメーカーに協力しましょう!」という感じで言ってくれたのです。

その日は、検討するという話で終わりました。

その翌日か二日後くらいに、私の会社に調査会社の調査が入りました。

私は電話で簡単に質問されただけですが、当時は新規取引先を調査するために、そういう調査会社を使って、どんな会社なのかを調べまくるのです。

予想はしていましたが、調査されるということは良く思われていませんので、良い気持ちはしません。

「あのしかめっ面めー!」と思いましたが、これをクリアしないと受注できませんので、文句を言うこともできません。

しばらくして所長から連絡があり、正式に受注が決まりました。

ちなみに、調査会社の調査なんていい加減なもので、調査会社の担当者と電話で話をしていて「これで調査なのか?」と思っていましたので、本当に適当な調査という感じですね。

こうして正式に受注が決まり、チャンピオン制ですでに決まっていたメーカーは、チャンピオンなのに倒されてしまったのです。

従来の風習を打ち破って、劇的な受注となったのです。

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