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事業アドバイザーとして活動する以前は、会社の経営者として様々な事業を立ち上げていました。その時代の失敗談、成功談から最近の事業アドバイス事例、改善事例など、事業繁栄のヒントになる実体験を書きます。

仕事を請けてもらえない理由

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ステンレスプールの図面が手に入りましたので、電話帳で調べた工場に飛び込み訪問しました。

この飛び込み訪問は、以前と同じやり方ですが、格段に楽でした。

以前に飛び込み営業を繰り返していた時は、仕事をもらう側ですし、相手に出せるものは名刺一枚しかありませんでした。

しかし、今回は仕事を出す側ですし、自分の図面ではありませんが、ちゃんとした図面を持っています。

何よりも、私自身がパワーアップしていますので、自信がまったく違いました。

自信というのは、大いなる勘違いのことですが。(笑)

仕事の依頼をしたいと言うと、すぐに課長が来てくれて商談に入りました。

この時に感じたのは、仕事を受ける側と出す側の差です。

「仕事を出す側になれば、こうもあっさりと話が進むものか」と感じながら話をしていました。

一緒に工場を見学させてもらいながら話をしていると、設備や技術に関しては何の問題もないことがわかりました。

タウンページのわずかな広告と、私の研ぎ澄まされた直感は当たっていたことになります。

直感というよりも山勘ですが。(笑)

課長は受注に前向きだったのですが、大きな心配事があることがわかりました。

それは、私が非常に怪しいということです。(笑)

いきなりやってきて、一千万円近い仕事をしてくれと言っています。

しかし、持っているのは他社の図面ですし、あまり詳しいことは知りませんし、ステンレスプールの工事に携わるのは初めてなのです。

さらに、いかにも仕事をお願いするという話をしながら、実はまだ正式に決まっていないのです。

そんなつかみ所がなく、雲をつかむような話をしているわけですから、とても普通ではありません。

しかも、よく考えたら他社の図面を持っているものの、私や私の会社を証明するのは名刺一枚しかないのです。

相変わらず、会社案内の一枚もありませんでした。

以前と比べて、まったく進歩していませんね。(笑)

その工場にすれば仕事があるのはありがたいけど、本当に仕事があるかどうかわかりませんし、途中で消えてなくなるかも知れません。

そうなったら、私が「すんません!」とだけ言って消える可能性もあります。

さらに、支払いは後払いですので、代金回収の大きな問題があります。

金額が大きいので、そのあたりの懸念材料が尽きないのは当然のことです。

先方としては、仕事に興味はあるものの、そのあたりが躊躇するということでした。

当然のことですが、私は何も考えていませんので、壁に当たってしまいました。

それらの懸念をクリアしなければ、仕事を受けてもらうのは難しくなります。

「仕事があるのだから、喜んでやってもらえるだろう」と軽く考えていたのですが、支払いが一番の問題ということでしたので、検討するということで持ち帰りました。

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