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事業アドバイザーとして活動する以前は、会社の経営者として様々な事業を立ち上げていました。その時代の失敗談、成功談から最近の事業アドバイス事例、改善事例など、事業繁栄のヒントになる実体験を書きます。

タウンページで調べる必殺技

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ステンレスプールの設計から製造までをやることになりましたが、設備や知識も含めて、何もありませんでした。

溶接ができる従業員はいたのですが、現場溶接は無理なことがわかりました。

知っているプレス工場でパーツの製造ができると思っていたのですが、プレス機の用途がまったく違う上に、溶接設備もないので無理なこともわかりました。

本当に、見事に何もない状態です。(笑)

言うなれば、海に出て魚を釣りに行こうというのに、釣り竿やエサがないどころか、船も燃料も船頭も何もないような状態です。

しかも、大量の魚を釣って帰ってくる日が決まっているのです。

さらに、今まで魚釣りをやったことがないのです。(笑)

普通なら、とうてい無理な状況ですが、私には奥の手がありました。

その奥の手とは、電話帳です!(笑)

タウンページをめくれば、山のようにいろんな事業所が出てきますので、あっという間に目的の事業所を探すことができます。

この孫の手があって、それらしき事業所があれば突撃するという必殺技を持っていましたので、何もなくても怖いものがないのです!

思い起こせば、従業員が数人いて仕事がいきなりゼロになった時は、タウンページで工場を探して飛び込み営業しました。

その結果、大手企業2社と契約することができ、破竹の勢いで事業を拡大しました。

そして、その勢いでステンレスプールの製造に手を出そうとしています。

その元となったのは、電話帳でした。

それから、まだ2年も経っていないので、電話帳が頭に浮かぶのは当然です。

この電話帳という孫の手があって、それらしきところに突撃するという必殺技がある限り、私にできないことはないのです!

早速、タウンページでプレス会社を調べたところ、それらしき会社が見付かりました。

その会社はタウンページ内に小さな広告を出していましたので、簡単に設備が書いてあり、ステンレスプールのパーツが製造できそうだったのです。

もちろん、プレス機には種類があることは学習していますので、たぶん間違いはありません!

ただ、名刺くらいの小さな広告しか情報がありませんので、実際に製造できるかどうかは行ってみないとわかりません。

早速、場所を地図で調べて、必殺技を繰り出すことにしました。

当時はインターネットがないばかりか、パソコンもありませんので、電話帳はとても貴重な情報源でした。

今なら検索して詳しい情報が簡単にわかりますが、当時は情報が限られていました。

というより、ほとんどありませんでした。

でも、それだけしか情報がないからこそ、行動力が生まれたのかも知れません。

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