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事業アドバイザーとして活動する以前は、会社の経営者として様々な事業を立ち上げていました。その時代の失敗談、成功談から最近の事業アドバイス事例、改善事例など、事業繁栄のヒントになる実体験を書きます。

応募数は最高で質は最低の求人広告

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事業拡大中は、従業員の友達などに声をかけていくことによって、良い人材が集まってきました。

できる人材の友達は、同じようにできる人材のことが多いので、好循環で良い人材が集まってきたのです。

そうでない人材もいましたが、すぐに辞めていくことになりました。

ちなみに、そうでない人材の友達は、同じレベルのことが多いですね。

「類は友を呼ぶ」ということで、できる人材ばかりが集まる一方、そうでない人材ばかりも集まるということです。

しかし、それだけでは追い付きませんので、求人広告を出していました。

求人広告を出して募集すると、実にいろんな人が応募してきます。

年齢もバラバラですし、もちろん経歴などもいろいろです。

結果として良い人材を採用できたこともありましたが、そうでないことの方が多かったですね。

でも、当時は縁故か求人広告しか募集手段がありませんので、時々出していました。

その求人広告を出していたのは、有料(100円か200円)の求人雑誌です。

今はフリーペーパーが当たり前になっていると思いますが、当時はフリーペーパーという言葉すらなく、書店で買う求人雑誌があったのです。

いや、やっぱりフリーペーパーはあったかも知れません。(笑)

あったとしても、今のような数はありませんでした。

とにかく、新聞の折り込みのように誰でも見られる媒体ではなく、少額といえどもお金を出して買う求人雑誌ということです。

わざわざお金を出すのですから、それだけ意識が高い人になります。

そのため、無料の媒体よりも優秀な人材が採用できる可能性が高かったのです。

ある時、その雑誌の担当営業が来て、「今月は求人が少ないので、出してもらえませんか?」と言ってきました。

ちょうど追加の人材が必要なこともあって、いつもは大きくて半ページくらいのサイズだったのを、掲載料が安くなったこともあって、1ページを使って大きく出すことになりました。

それに深い意味はありませんが、調子に乗って出したという感じですね。(笑)

書くスペースが広がったこともあって、内容もいつもより魅力的になりました。

少々オーバーな表現も手伝って、ものすごく魅力がある会社になっていたのです。

給料は良くて、職場環境も良くて、待遇や福利厚生もバッチリで、言うことない会社になっていたのです。

実際は冷暖房完備ですが、それを書いたら誰も来ませんので、そんなことは書いていません。

夏は暖房で冬は冷房ということです。(笑)

その結果、応募数は過去最高になりましたが、質は最低になりました・・・。

続いた人材はゼロだったと思います。

結局、楽して良い給料をもらいたいとか、適当な仕事をして安定が一番という人材ばかりが集まってきたのです。

あらためて求人広告の内容を見てみると、そういった人材が集まってくるような内容になっていました。

求人内容次第で、応募する人材も変わることを思い知ったのです。

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