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事業アドバイザーとして活動する以前は、会社の経営者として様々な事業を立ち上げていました。その時代の失敗談、成功談から最近の事業アドバイス事例、改善事例など、事業繁栄のヒントになる実体験を書きます。

距離感を縮める「愛情メール」

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私は現場仕事を卒業して、社長業に専念することになりました。

ただ、その場の勢いでやってきたため、社長業が何かがよくわからず、ゴルフに精を出していただけですが。(笑)

現場を離れると、従業員との距離感が広がります。

長い付き合いの責任者クラスでも、微妙に距離感が広がりました。

よそよそしいとまではいきませんが、一緒に現場にいた頃よりは、話をしていても違和感があったのです。

物理的に離れていますので、それは仕方がないことですし、意思の疎通が図れないわけではありませんし、悪いことが起こっているわけでもありません。

ただ、少々やりにくいというか、他人行儀になる面があるというか、そんな感じがありました。

今後、事業を拡大し続けると、どうしようもないことかも知れません。

現場に入っていない社長からすると、うらやましいくらい仲良くやっているかも知れません。

でも、少しでもやりやすい状況にする必要があると感じました。

これも社長としての仕事と考え、あることを思い付きました。

現場を見に行く前日の一番忙しい時間帯に、責任者に携帯メールを入れたのです。

件名 「至急!!」

内容 「鼻くそ」

メールが届くと作業中でも見ることは知っていましたので、件名に「至急!!」と書いてあれば、急いで見ないわけがありません。

「何ごとだ?」と思って本文を見ると、「鼻くそ」とだけ書いてあるのです。(笑)

一番忙しい時間帯ですので、もちろん返信はありません。

その後も返信はありません。

当然ですが、予想通りです。

翌日、休憩時間帯に現場を見に行きました。

「おお~、どうやー?頑張っとるかあ~?」と言いながらフラッと中に入っていきました。

すると、大きな声で責任者がこう言いました。

「昨日、社長からメールが来てよー、至急って書いてあるから急いで見たら、鼻くそって書いてあってよ~!このくそ忙しいのに何じゃこれは!」

大爆笑が起こりました!

「今頃は暇かいなあと思って、ねぎらいのメールを送ったんや!忙しいとは知らんかったわ!ガハハハ!」

「またまた、そんなことを~!」

こんな会話になり、さらに大爆笑です。

そうして、一緒に現場で仕事をしていた時のようになり、全員といい話ができたのです。

何日か前には責任者には行く日を言ってあり、前日にメールを送れば、そのタイミングでメールの話をすることをわかっていて、そういったメールを送ったのです。

これは一例ですが、時々、こんなことをやっていて、良い関係性を保っていました。

もちろん、人間関係ができていなければできませんし、人によっては通じないかも知れませんが、これも私なりの愛情で、社長としての仕事だったのです。(笑)

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